第8回 オフェンスのフィロソフィー
(パート1)

今回から3回の予定で、オフェンスのフィロソフィーについて述べてみたいと思います。1回目は「オフェンスで大切な4つの要素」について、2回目はそれらの詳しい解説、最後はまとめをお話します。

1.[オフェンスで大切な四つの要素]

チーム作ろうとする時、コーチはオフェンスの動きの仕組みや、オフェンスのパターン(フロアーバランスやフォーメーション)を第一に考えがちですが、それらを教えるより、もっと大切で早くオフェンスの能力が高められる要素があります。「選手がオフェンスのパターンをなかなか覚えなくて困っている」……こんな言葉を良く耳にしますが、実はオフェンスを作る前に、確実に身につけなければならないファンダメンタルが有るのです。

“ファンダメンタル”という言葉を良く使いますが、この言葉ほど解釈がまちまちなものはありません。少なくともこれから紹介する4つの要素は、“オフェンスのファンダメンタル”として最も重要なものであり、また、どういった考え方のオフェンスをやっていくにしても、相手にとって驚異となるものです。

(1) シュートセレクション
シュートセレクションとは、いつ、どこから、誰がシュートをするか、と言うことです。オフェンスを成功させるのに最も大切な要素であり、勝敗を左右すると言っても過言ではありません。より効果を挙げるためには、チーム全員がシュートセレクションについて理解していなければなりません。
したがって、コーチ自信がシュートセレクションについてのフィロソフィーを持っていなければ、その大切さもしっかり指導していくことはできないのです。 良く聞く話ですが、試合中の選手が、ある時はシュートしても「OK」と言われ、また別のときは「シュートが早い」と注意されることがあります。 おそらくこれはコーチが結果だけで判断しているからではないでしょうか。コーチがシュートセレクションの基準をしっかりと持っていなければ、選手たちが迷ってしまいます。
また、シュートセレクションは選手個々によっても異なってきます。例えば、シュートの確率が非常に高い選手がいたとします。その選手は、他の選手とは違ったセレクションを持っていて良いのです。逆にシュートをしてはいけない選手がいます。つまり、シュート力が無い選手です。その選手には何故シュートしてはいけないか、どうしたらシュートが入るようになるか、を指導します。もしシュートの確率が改善されれば、自ずとシュートセレクションに幅が出てきます。
結局は、いかにして良いシュートを打つことが出来るか、と言うことがオフェンス(全体的なシュート率のアップ)のカギを握っています。

(2) ボールハンドリング
シュートセレクションが一番大切なのですが、シュートを打つ前にターンオーバーしてしまっては何もなりません。
シュートするまでにミス無くボールを扱って、進める事が出来るようになればオフェンスは成功といっていいでしょう。

(3) ボールが無いときの動き
コーチの経験が浅い時は、とかくシュートに関係する所(プレー)にしか目が行きません。つまり得点した時そのもの(プレー)が大切に思えるからです。しかしオフェンスでは、シュートに持って行くまでにどのような動きで相手をやっつけたか、と言うことの方が大切です。確率の高いシュートを打つためには、いかにして良い動きを作るかを指導すべきなのです。

(4) オープンマンを作る
「良い動き」の一つとして、チーム全員ノーマークを作り出すことがあります、人の動きとボールの動きの関係が重要です。ボールが動けばそれにつれてディフェンスも動きます。そしてそのボールの動きとともに人が動いてスクリーンを掛ける事が出来ればノーマークをつくり出せるようになります。したがって、スクリーンの掛けかたを良く理解していなければなりません。

次回はこれらの要素をより詳しく述べてみたいと思う。

 
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