勝利への道。 1999年8月28日〜9月5日
勝利への道。
第20回男子アジアバスケットボール選手権大会
福岡ABC(オリンピック・アジア地区予選)
大会の見どころ

小浜・全日本
シドニー・オリンピックを目指す小浜・全日本 
 2年前の1997年9月、サウジアラビアで開催された第19回男子アジア選手権で、日本は83年の第12回香港ABC以来14年ぶりの決勝進出を果たした。決勝の韓国戦は、惜しくも1ゴール差で敗れて優勝を逃したものの、決勝進出時点で、日本は『大きな目的』を達成していた。、つまり、日本は31年ぶりの世界選手権出場の切符を手に入れたのである。
昨年夏、ギリシアで開催された第13回男子世界選手権では14位に終わったが、日本のバスケットボールを披露する舞台は、“アジアから世界へ”とステップ・アップした。
 
ホ・ジェ(韓国)
韓国のベテラン・ガード、ホ・ジェ
そして、日本が目指す次なる“世界の舞台”は、2000年のシドニー・オリンピック。そのアジア予選となるのが、今回、福岡で開催される第20回男子アジア選手権だ。しかし、アジアからのシドニー・オリンピックへの切符は、たった1枚。前回のサウジアラビアABCのように、2位に甘んじてしまっては、“世界の舞台”から再び遠のいてしまう。それだけに、ライバルとなる韓国、中国チームも必死の構えで福岡に乗り込んでくるだろう。
日本代表チームも、この5月から国内合宿、ヨーロッパ遠征に加えて、ロシア、フランスチーム、アメリカ大学選抜チームとの国際ゲームを強化の一環としてこなし、順調な仕上がりを見せてきている。
ワン・ジジ(中国)
アジアのスーパーセンター、中国のワン・ジジ
ヤオ・ミン(中国)
18歳センター、中国のヤオ・ミン 
「このチームが勝てなければ、日本は未来永劫勝てない」と小浜元孝ヘッドコーチは豪語するが、確かにこれまでの最強チームとも言えるメンバー構成となった。キャプテンのセンター山崎昭史、司令塔のガード佐古賢一、チームの得点源・折茂武彦、チームに勢いを呼び込むダンクを連発する高橋マイケルなど、昨年の世界選手権メンバーに、アジアの大舞台デビューとなるワイス団らと、12人が持ち味のあるプレイを発揮すれば、攻守のバランス面でもアジア屈指のチームとなる。 さて、予選の1次リーグでは、韓国がグループA、日本がグループB、中国はグループCに分かれ、それぞれ順調にセミファイナルへ進出してくることは間違いない。
 日本にとっての問題は、そのセミファイナルでどこと対戦するかだ。韓国か、中国か。
 韓国はナショナルチームの活動開始が遅れて、大会前の約1か月半しか強化の時間がなかった。唯一の海外遠征となったジョーンズカップ(8月・台湾)では優勝したものの、不安を残しての大会となるだろう。しかし、復帰したベテランの許載(ホ・ジェ)、ゲーム・コントロールの要、姜東煕(カン・ドンヒ)ら、超一流のガード陣が健在。
日本にとって、そして、シドニー・オリンピック出場権獲得への最大のライバルとなるのは、何と言っても中国だろう。アジア・スーパーリーグで来日したメンバーが中心となると考えられるが、中でもセンターの王治郅(ワン・ジジ、214cm)のインサイド・プレイは脅威。6月のNBAドラフトで、ダラス・マーベリックスに指名される実力を持つ。その王を上回る身長223cmの姚明(ヤオ・ミン)は、弱冠18歳ながら、王とのツインタワーで中国のゴール下を固める。オールラウンダーの胡衛東(フ・ウェイドン)は、チームの得点源としてアウトサイド、インサイドとも要注意だ。
「中国ばかり見ていると、韓国にやられることも…」(小浜元孝ヘッドコーチ)と、一番の標的を中国に絞りながらも、油断なき戦いで一戦一戦臨む日本代表チーム。
  地元・日本開催は、プレッシャーもかかる分、ファンの応援をバックに実力を十分に発揮できる環境でもある。アトランタ・オリンピック7位でアジア最高の成績を残し、オリンピック連続出場を目指した女子は、5月の静岡ABCで惜しくも出場権を逃がしてしまっただけに、この大会での男子チームの朗報を期待したいところだ。

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