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 誠英3年生たちの思い
「#5松森はじん帯が切れているままやっているんです。でも、最後に一緒に出ることが出来て本当に良かったです」と、誠英#4前田は、試合後の取材で目をうるませながらこう言った。
惜しくも津幡との1回戦で敗れた誠英は、ウインターカップ県予選の決勝で松森が負傷。じん帯断裂という絶望的なケガだった。シューターである松森の3Pはチームの得点パターンのひとつ。ウインターカップを1か月後に控え、それを失ったことはチームにとっても痛手であった。
 今大会、松森は手術をせずに出場。完治はしていないものの、「コートに立てるまでに回復(誠英・小松コーチ)。そんな松森に出番が回って来たのは4Q残り5分でのことだった。松森にとっても前田ら3年生にとっても待ちに待った瞬間。「思いっきりやろう」という思いを胸に、得点にこそつながらなかったが松森はシューターらしく3P2本を放った。
松森は麻里布中3時に東京全中に出場。当時のメイン会場でもあった東京体育館は思い出の場所だ。「全中ではすぐに負けてしまったので、また違う機会で、東京体育館でプレイ出来たらと思っていました」
誠英高に進学してからは1年生の時はウインターカップ不出場。2年生の時はメンバー入りしたが出場機会はなかった。そして最後の年。出場時間は3分7秒ではあったが、あこがれの場所でのプレイを楽しんだ松森は、「東京体育館は誰もが来たい所。そこに来ることが出来たし、試合にも出してもらえてうれしかった」と、笑顔でコートを後にした。

3年生にとっては高校最後の大会。負ければ高校バスケは引退という選手がほとんどだ。最終日までコートに立てる3年生はわずか4チームという厳しい世界。大会2日目となる明日は、女子は2回戦16試合が行われる。
月刊バスケットボール・田島 早苗

 すべての思いをコートに! 山形南、完全燃焼の末散る
 ついに始まったウインターカップ2007。男子の1回戦は4試合が先んじて行われたが、この日Dコートが最も沸いたのは、僅差の試合以上に2試合目の金光藤蔭対山形南の対戦だった。
 序盤から金光藤蔭のリズムで試合が進み3Q終了で66-44とリード。一方的な展開となった。
 しかし、山形南のベンチ、応援席からは前半から絶えず声が出続けていた。2回応援席には、バスケットボールには珍しくブラスバンド部がかけつけ、キビキビと舞うバンカラな応援団を中心に甲子園さながらの応援が続く。それを背に4Q、オールコートプレスから山形南の怒涛の追い上げが始まった。引退せずに残った#17門間、#18清野の2人の3年生が気を吐き、連続3Pを糸口に残り4分5秒、門間のドライブで12点差に。応援席は狂喜乱舞。たまらず、金光藤蔭はタイムアウトをとる。そこからは一進一退の展開となり、そのままタイムアップとなった。
試合後、泣き顔でハイタッチをしながら思いを伝え合う山形南の選手たち。
「応援団はみんな有志でかけつけてくれた。100人くらいはいるんじゃないか」と、細谷コーチは感謝の意を表す。門間も「引退した3年生、予選で2点差で倒してきた日大山形や、羽黒などのライバル校、あと今日応援に来てくれた人みんなに励ましてもらった。こういうバスケができて、悔いはないです」と、笑顔。負けはしたが、たくさんの思いをコート上で表現しきった選手たちには、われんばかりの拍手がおくられていた。
月刊バスケットボール・藤原 聖羅

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