| インターハイは、高校3大タイトルの最初の大会。それだけに、悔しいながらも敗者となったチームは、今夏の課題を持ち帰り冬にまたリベンジするチャンスが残っている。
しかし、今年の夏一本に絞って今まですべてをかけてきたチームがあった。地元1位出場の佐賀西だ。佐賀西は佐賀県内の進学校で、例年、3年生は受験勉強のためにインターハイで引退となる。しかも、地元で開催されるとあって、今大会の熱の入りようは並みのものではなかった。それでも、IH前まで学校の補修を受けながらの部活動を続けてきていたのだ。
しかし、緒戦の富山商戦で1点を争うシーソーゲームで惜敗。選手たちは体育館外の壁に手をついてうつむき、肩を震わせていた。それでも、最後の円陣を組もうと選手たちが集まる。しかし、涙でなかなか声を出せないキャプテンの#4壇。仲間に肩を叩かれ、腕でぐっと顔をぬぐい、一呼吸して、試合さながらはっきりとした大きな声で閉めた。
切り替えの合図。
チーム内の得点源として、最後のシュートを任された#8古野は「2年生の時にひざのケガで手術したし、九州大会の1回戦でも捻挫をしてしまって練習に戻れたのは5日前。本当に今まで迷惑をかけてしまったから、最後のシュートでチームを勝たせたかった」とうつむいて歯を喰いしばる。しかし、ぱっと顔を上げて「今まで部活を一生懸命やってきたから、これから勉強に切り替えられなかったら意味がないと思うので」と付け足した。また、司令塔として試合の勝敗を握ってきた#6金山は「結果は結果として受け止めます。自分たちはできることを精一杯できました」と、真っ赤な目で微笑んだ。
「おつかれさま」と吉田コーチ。地域の暖かいサポート、背に受ける熱い声援、全国初舞台に立った楽しさ、そして後悔。この一発勝負で得たたくさんの財産を胸に抱き、佐賀西の3年生は受験という新たな戦いに挑む。
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