女王復権の第一幕 |
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息づまる一進一退の展開の中、前半リードを奪ったのは中村学園女だった。しかし、3Q、桜花学園がリズムをつかむ。そのきっかけとなったのが中村のオールコートのゾーンプレス・ディフェンスだった。前がかりに来た中村のディフェンスに対して、桜花のガード陣がディフェンス網を寸断し、ゴールに向かってボールが走るようになる。自然にオフェンスに勢いが増して、桜花は一気にリードを広げた。
「何もしないで敗れて悔やむより、何かを仕掛けて勝機を見いだしたかった」
中村・吉村コーチの言葉に悔いはなかった。挑戦者として中村は立ち向かった。
リードを奪った桜花だが、優勝の瞬間まで一気に突っ走ったわけではない。ある意味もたつき感はあった。それこそ、渡辺由夏(現:シャンソン化粧品)や大神雄子(現:JOMO)がキャプテンをしていた頃とは違う、勝つことへの経験のなさが垣間見える。
今回の優勝は2004年以来のモノ。実はその優勝以来、桜花は全国大会で一度も勝てなかった。昨年はもちろん無冠で5大会連続で全国優勝がないという非常事態に陥っていた。
今回優勝したメンバーの中で、2年前のインターハイでロスターに入っていたのは#4服部と#7吉田のみであり、その2人にしても決勝戦でのプレイングタイムは『0』。優勝の経験はないに等しかった。優勝への“もたつき”は致し方ないところなのだろうか。
「やっと我慢できるようになりました」
と語ったのは山田アシスタントコーチ。スマートの勝ち方はできなかったが、それでも勝ち抜いたことが今のメンバーにとって大きな財産となったに違いない。
今回の桜花のインターハイ優勝は女王復権の第一幕であるのかもしれない。苦しみながら勝ち抜いたことで勝ち方を思い出した女王・桜花学園。国体、ウインターカップと続く3冠レースの中で、今回見つけた課題を克服して、さらに強いチームへと成長していくのだろう。2003年以来3年ぶりの3冠への道が始まった。
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| 月刊バスケットボール/入江美紀雄 |
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