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先生に転身した本田コーチの初舞台
 2年ぶり4回目のインターハイ出場を果たした相模女大。20点ものビハインドをひっくり返して緒戦を突破。2回戦でも接戦を制して、初の3回戦進出を果たした。
 ベンチを預かる本田コーチは2年前までWJBL富士通のアシスタントコーチを務めていたが、教師に転身。その後、相模女大に赴任し、それまで指導にあたっていた久保敏アシスタントコーチと一緒に同チームの指導にあたっているが、今回、神奈川県予選を勝ち抜き、初めてインターハイのコートに立った。 「当時は観客席で見ていましたが、全然印象が違う。高校生のプレイはすばらしい」  と、すでに『先生』としての目で高校生を見つめる。
 3回戦の相手は全国の強豪・中村学園女。101-68のスコアで敗れはしたが、内容的には昨年のウインターカップ覇者に果敢に挑んだ。
 試合後、ほとんど聞き取れないくらいのかすれた声で取材にこたえる本田コーチ。その激闘を物語るものだが、この一戦でつかんだものも大きいという。 「やはり強豪チームはフィジカル面で強い。うちはもっと鍛えないと。彼女たちは最高の経験ができたと思う」  選手たちがつかんだ最高の経験、それは本田コーチとしても同様だろう。また夏の舞台を目指した挑戦が始まる。
月刊バスケットボール/入江美紀雄

これぞ高校バスケ! 公立進学校の挑戦
 大会3日目。男子3回戦で優勝候補筆頭に挙げられる能代工に挑んだのは大麻だ。
 大麻は、1学年400人のうち100人以上が国公立に進学し、約4分の3が現役で大学にいくという進学校。もちろんスポーツ推薦など一切なく、バスケット部の生徒ももちろん勉強して入らなければならない。一般の推薦制度はあるものの、内申点のハードルは高い。それでも5年連続、過去8回のインターハイ出場を果たしているのだ。
  「ベスト16のうち、私立校が11チーム。それに能代工などのエリートたちもいる。それなのに、普通に入学してきたお前たちがここまで勝ち上がってきたんだ。お前たちはすばらしい」
 長野ヘッドコーチは試合前に選手たちにこう語った。そして選手たちもその誇りを胸に、気負わず、のびのびとしたプレイを見せる。開始22秒、#4菊地のドライブからのノールックパスで#8荒井がゴール下でシュートを決め鮮やかな先制点。相手のオールコートプレスにも自分たちのスタイルを失わず、一試合走りとおしたのだ。敗戦後も、大麻・長野ヘッドコーチは肩を落とす様子どころか、むしろ晴れ晴れとした顔をしていた。
 バスケットをする環境が恵まれていればいるほど、勝利は近づくものではない。逆境を乗り越えようと努力したり、自ら向上しようという姿勢を前面に出す“高校バスケ”の醍醐味を、大麻がプレイで代弁してくれた気がした。
月刊バスケットボール/藤原 聖羅