長崎インターハイ公式試合球
8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/7

注目の一戦は中村学園女に勝利の女神が微笑む
 女子2回戦の中で最も注目を集めたのが札幌山の手と中村学園女の対戦だ。今年の優勝の行方を占う大事な一戦だけに、多くの観衆が諫早商体育館に駆け付け、勝敗の行方を見守った。
 一進一退の展開は第4クォーターまで続いた。ミスが目立ち、明らかに力みが見られる山の手に対し、中村は自分たちの力を目一杯発揮して山の手にリードを許さない。しかし、中村にはファウルトラブルの危機が徐々に迫っていた。インサイドの#10衛藤と#15藤吉のファウルがそれぞれ4個。マッチアップする山の手#6鈴木のパワープレイを体を張った守りで防いでいたが、ファウルの数は着実に増えていった。
 先に勝負に出たのは中村だった。オールコートの2−2−1ゾーンプレスで山の手ガード陣を強襲。反対にリードを奪っていく。この状況の中で山の手は序盤から不安を抱えていたミスを連発させ、反撃の手立てを失う。さらにエース#6鈴木が先にファウルアウトして、勝敗はここで決した。
「九州大会で1回戦で敗退し、選手たちにはこの一戦にかける思いが強かった。思いどおりのプレイを見せてくれた」と、中村・吉村アシスタントコーチは喜びの表情を隠さなかった。一方山の手・渡邊コーチは「完全にうちの自滅……」と言葉少なめ。ベンチが対照的な表情を見せたのと同じように、中村のメンバーは喜びを爆発させ、山の手のメンバーはその現実に対してただただ呆然とするだけだった。
 高校生の憧れの舞台、インターハイで自分たちの力を発揮することが一番難しいことかもしれない。それをなしえた中村に勝利の女神が微笑んだ。
月刊バスケットボール/入江美紀雄 

今大会の大一番の行方は!?
 長崎県立総合体育館で行われた男子2回戦第4試合では、今大会の大一番と月刊バスケットボールが予想した洛南対福岡第一の試合が行われた。会場は超満員となり、冷房が効いているはずの体育館が強烈な暑さに見舞われた。
 序盤、壮絶なインサイドでの戦いに、観客はおおいに沸いた。特に洛南#7木村(理)と、福岡第一#12ティアノのぶつかり合いは、鳥肌が立つほどの攻防だった。
 しかし、試合のペースは徐々に洛南が握っていく。インサイドももちろんのこと、アウトサイドも#4深尾、#5木村(励)を中心に、福岡第一#6竹内、#9田中らに外角シュートをほとんど打たせぬ徹底振り。福岡第一のQごとの点数を10点台に抑え、逆に自チームは20点台のゲーム。そのまま試合は流れ、結局90−42と洛南の圧勝に終わった。
「思ったとおりのゲーム運び」と洛南・作本コーチが会心の笑みを浮かべた一方で、「完敗です。これから全部鍛えなおさないと」と、福岡第一・井手口コーチは口を真一文字に結んだ。点差が開きはしたが、1つ1つのプレイは速さ・高さともにハイレベルで、観客のどよめきがそれを実証していた。
 この2チームの大きな差となったのは“経験”。洛南は#4深尾と#5木村(励)と昨年2冠を達成した時のスタメンが2人残り、インサイド陣もあのツインズタワー・竹内兄弟と毎日練習を繰り返してきた。昨年の2冠により、チーム自体にも風格が出てきたとも言える。
 一方、福岡第一は4月からセネガル人留学生がチームに合流し、一気に上昇を遂げたチーム。しかし、言葉とバスケット自体のコミュニケーションに試行錯誤の毎日が続いていた。九州大会で見せた爆発力は確かにみごとだったが、本番でその力を十分に出すことは出来なかった。
 今まで培ってきた経験をフルに出した洛南に拍手を送るとともに、福岡第一にはこれから経験を積んで、大きく羽ばたけるようにエールを送りたいと思う。
月刊バスケットボール/石原 健司