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 本物の強さとは
 男子は能代工が3年ぶり18度目の優勝を遂げた。4Qで福岡大附大濠にプレスに追撃されるものの、最後は得意の走りで逃げ切った。ルーズボールとリバウンドを支配し、とにかく速く走る。このことが“徹底”できないチームが多い中、能代工は最後まで自分たちのスタイルを貫き通した。
 3年生にとっては、はじめてのウインターカップ決勝進出。昨年は四日市工に緒戦で姿を消し、一昨年はメインコートで試合したものの、ベスト8で仙台に敗れている。その時は新井が少し試合に出ただけだ。それだけに、高校生活最後で優勝できた喜びはひとしおだろう。
 ウインターカップが『3年生の大会』と言われるゆえんはどこにあるか。それは、3年間練習してきたバスケットを披露したい気持ち、モチベーションを保つ精神力が強い3年生がいるチームが結果を残すからだ。プラス下級生の成長があれば、なおのこと勢いも出てくる。能代工はそれらすべてを兼ね備えていたチームだった。
 福岡大附大濠はどうだっただろうか。下位回戦までは司令塔は#7山口であったが、準決勝からは#12緒方と#6松本がガードとして登場し、選手層の厚さを見せつけた。だが、自分たちの一番得意な部分「もっとセンターで勝負しないといけない」(大濠・田中コーチ)ことが徹底できなかった。その流れを創るガードも不在だった。
 3決に勝った洛南は、ウインターカップは3年ぶりの出場。「復活する兆しの出た大会だった。さらに勝ち抜くには『もっと普段から厳しく追求』していかなければならないことが私も選手も分かった」(作本コーチ)と言い、3決に敗れた土浦は「今大会はベスト4になり、来年の地元インターハイにつながるいい大会だった。だけど、7年ぶりに全国上位にきてみて思ったのは、勝ち抜いていく本物の強さはなかったということだ」(佐藤コーチ)と感想を述べた。
 高校生最後の大会。ゲーム終了のホイッスルが鳴るまで自分たちのバスケットをできる“本物の強さ”があるチームが日本一になれる。
月刊バスケットボール・小永吉陽子