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本当に熱かった女子3回戦
 女子3回戦8試合が熊本市総合体育で行われた。ベスト8の座をかけたこの戦いは、どれも激しいバトルになった。それだけ選手たちの“熱い”気持がひしひしと伝わる……。
 その中で特に激しかったのが第4試合、福井商(福井)対星城(愛知)の一戦。タイムアップの瞬間まで、どちらが勝利するかわからなかった。
 世界ジュニアに出場した#10森藤に加え、もう1人のセンター、#7柄田がここに来て着実な成長を見せ、全国でもトップレベルのセンターを2枚擁する福井商は、虎視眈々と上位をうかがっていた。一方、星城は、昨年のベスト8のメンバーが4人抜け、まったく新しいメンバーで臨んだ大会だった。
 勝負の分かれ目は、捨て身とも思える星城のオールコートプレスだ。試合の最後まで持つのだろうかという激しい当たりで福井商のガード陣を急襲。福井商のインサイドに仕事をされる前に、ボールを遮断した。2点のビハインドで残り3秒、最後の攻撃に望みをかけた福井商のシュートはリングにはじかれた。
「最後にガードが弱気になった。もっとキャリアを積ませたい」
 中池コーチ(福井商)は、悔しさを隠さなかった。
 今年の熊本は観測史上でも上位に入るほどの猛暑が連日続いている。この暑さの中、連日、体を張ったプレイを続ける高校生。いよいよ明日からベスト8が激突する。
月刊バスケットボール・入江美紀雄 

市柏、勝負の夏終わる
 熱戦が繰り広げられた3回戦。能代工vs洛南のハイレベルな大一番、川内や九州学院など地元九州勢の頑張りなどが光ったが、ここでは、“勝負を制する”ポイントについて述べてみたい。
 誰の目から見ても、今年は“勝負の年”だった市柏。ポイントガードからセンターまで各ポジションに能力あるメンバーがそろい、スタメン平均身長188cmは出場チーム中1番の高さを誇っていた。だが、“ダークホース”日大山形の前に成す術なく敗れた。
 日大山形はシューターの高木兄弟をトライアングルツーで守る戦法が効を奏し、後半に入るとしだいにリズムを引き寄せる。攻めてはセンターながら外角シュートのうまい#5栗原の3P、2年生エース#12菊地が縦横無尽に暴れ出す。一方の市柏は「いつかはシュートが入るだろう」とリズムが回復するのを待っているが、一向にリズムは戻らず、そのうち高さを生かした攻防も機能しなくなる。残り3分を切って、完全にリズムに乗った日大山形が立て続けに速攻を決めてとどめ。77−68で会心の勝利をあげた。
 下馬評からいえば、“番狂わせ”ではあるが、日大山形は、一発勝負のトーナメントにおける戦い方を知っていたチームといえる。この試合に的を絞り、秘策を持って臨んだ結果に得た会心の勝利だ。対して市柏は、逆境に立たされたときに講じる策がなかった。その差がクッキリと現れた。全国大会を一つひとつ勝ち上がっていくには、こうした挑戦者たちが挑んでくる“魔物”にもうち勝たなければならない。
「東北の粘りにやられました…」(市柏・飯沼コーチ)
 いみじくも、今年遠征を多く積んで目指していた“東北の粘り”の前に、市柏は屈した形となった。
 未知の力を秘めている高校生たちが繰り広げるドラマには、無限のストーリーが待ち受けている。その一瞬、一瞬を頑張った者に、目の前の勝利はやってくる。
月刊バスケットボール・小永吉陽子 

地元・熊本の快進撃は続く!
 男子・九州学院、女子・熊本国府がともに初のベスト8進出を果たした。
 熊本国府は強豪・大阪薫英女学院と対戦。序盤から一進一退の展開を見せるが、国府のシューター・米田がアウトサイドからスイッシュシュートを決め、応援団は大盛り上がり。しかし薫英も、フォワード田代の粘り強いリバウンドから、センター青木がゴール下シュートを決めるなど、一歩も譲らない。
 勝負を決めたのは大声援に後押しされて気迫に満ちた顔に変わった国府・日高の意地のバスカン。その時会場は歓喜の声と、さらなる応援で大歓声が途切れることはなかった。その大きなパワーを見方にした国府がリードを守り抜いて勝利。ベスト8の壁を破った選手たちには、涙が光った。「自分たちのことをやりきった。ガードも安心感がでえて、インサイドも頑張った」とは会心の試合を振り返った小原コーチ。
 九州学院は、九州大会で大逆転負けをくらった前原との対戦。コートの周りを地元関係者が埋め尽くすほどの注目が集まった。
 試合は前半5分過ぎから一気に九州学院のペース。速いパスワークから、スペースがあくとためらいなくシュートを放つ。キャプテン森、シューター高田らが次々と加点。一気にリードを広げる。前原もエース安里にボールを集めようとするが、九州学院の気迫のディフェンスに圧倒され、思うようにプレイができない。「最後まで相手のシュートが途切れなかった」と、前原・金城コーチも舌を巻くほどの集中力で、鬼門だった後半もペースを握った九州学院が、82-66と快勝。ベスト8進出を決めた。「うちは全員が頑張らないと勝てないチーム。今日はよくやってくれました」とは田中コーチ。
 地元開催というプレッシャーをはねのけてハツラツとしたプレイで快進撃を続ける両チーム。回戦を重ねるごとに成長しているのは確かだ。今日の試合も熱く、そして激しいプレイを見せてくれるに違いない。
月刊バスケットボール・石原 健司