8/2 8/3 8/4 8/5 8/6 8/7

初出場・鹿島が大健闘
 初出場の鹿島(茨城)が緒戦を突破し、2回戦で超名門・樟蔭東(大阪)と対戦した。
「この子たちは本当に精神力が強い。まったく普段のままなんです」とは鹿島・青山コーチ。その言葉どおり、思い切りのいいプレイを連発し、樟蔭東を相手にリードを奪う場面があった。しかし、エースセンターの#8深澤がファウルトラブルもあり、最後の詰めが甘く、大金星を逃す結果となった。
 来年のインターハイ開催は茨城県。2年生がスタートに2名入っている鹿島にとって、貴重な財産を得た大会となった。
「『全国に出て1勝しよう』と話をしてやってきましたから、インターハイ出場を決めてからも選手のモチベーションは下がらなかった。その練習でしてきたことを出し切れたと思います。全国ではもっとフィジカルが強くないとダメ。その部分もこれから鍛えなおしていきます」(青山コーチ)
 かけがえのない経験をお土産に、さらに進化を遂げるはずだ。
月刊バスケットボール・入江美紀雄 

ウインターカップ2連覇・仙台高校の苦い夏
 2回戦屈指の好カード。北陸vs仙台戦の勝敗を分けたのは、明らかに1対1の力の差だった。北陸#5伊藤、#7石崎、#8網野らが仕掛けてくる1対1を止めにかかった仙台は、#4板橋、#6亀井、#7斉藤、#8小松と主力が相次いでファウルトラブルに陥った。いつもなら、こういった能力ある選手をチーム・ディフェンスで抑えるのが仙台なのだが、ファウルトラブルのため、激しいディフェンスが仕掛けられなかったのだ。対する北陸のほうは、「相手は仙台だからディフェンスをしっかりしないと」(#5伊藤)と、気の引き締まったプレイで先手を取った。
 5月の仙台カップまでは昇り調子だった仙台だが、それ以降は方向性が定まらなかった感はある。佐藤久夫コーチがヤングメンで指揮を取るために不在の中、6月からは国体技術顧問の金聖徳先生がチームを指導。その金先生のシステマチックなバスケットをやろうとする意欲は伝わってくるのだが、習得するには時間が足りなかったようだ。思い切りのいいシュートが決まったのは、試合の終盤。何かが“吹っ切れて”からだった。
 それは、昨年までウインターカップ2連覇を達成した先輩たちに引っ張られていた選手たちが、「自分たちがやらなきゃいけないんだ!」と現実に立たされ、自覚が芽生えてきた時だったといえる。昨年の気の強い先輩たちとは対照的に、気の優しい3年生たち。遅まきながら、その3年生たちがようやく、自分たちの足で第一歩目を踏み出したのだ。
「悪いところが全部出て、反省すべきところが分かりました。もう、今すぐ仙台に帰って練習したいくらい。負けたからといって落ち込んでいる暇は僕たちにはありません!」(阿部マネジャー)
「この夏に苦しんだ分は、必ずあとに生きてくるはず。次はもっと仙台高校らしいバスケットで勝負します」(佐藤剛アシスタントコーチ)
 名門校とて、チーム創りは毎年一筋縄にはいかないもの。だが、“意地とプライド”だけは、毎年不変である。
月刊バスケットボール・小永吉陽子 

大会最年少コーチの夏
 市内の中心に構える県内有数の進学校・熊本高体育館では、女子2回戦4試合が行われた。
 第3試合、昨年国体優勝の龍谷富山と、ウインターカップ準優勝の大阪薫英女学院の対戦は、最後まで目が離せない好ゲーム。エース小林の活躍により、龍谷ペースで進んだ後半開始直後、インサイドで猛威を振るっていたセンター高がファウルトラブルでベンチに下がる。その間に薫英がセンター青木を中心に攻め立て一気に逆転。3回戦進出を決めた。
「相手のファウルトラブルで、流れを変えられると思っていた」と、冷静に試合を振り返ったのは、昨年エースとして活躍し、ウインターカップ準優勝に貢献した橋本アシスタントコーチ。
 橋本Aコーチは、今春高校を卒業後、長渡コーチのもとでバスケットを勉強中。「冷静な分析力はすばらしい」と、長渡コーチも信頼をおいている。
「コートの中にいるのと、ベンチにいるのとではまったく見かたが変わります。試合の流れを冷静に見られるし、どのプレイが良くて、どのプレイが悪いかはっきりとわかります。でも、チームの流れが悪いときは自分が出たいな…。と思いますけど(笑)」
 大会最年少のアシスタントコーチは、瞳を輝かせながら、熱い戦いを見守っていた。
月刊バスケットボール・石原 健司