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見えない相手との戦いも大変だ
 女子1回戦屈指の好カードが秋田経法大附(秋田)対中村学園女(福岡)の対戦だ。勝敗のポイントは、この夏の猛暑が関係していたかもしれない。会場となった済々黌高校体育館にはもちろん冷房施設はない。コート上の気温は40度を超え、対戦相手だけでなく、この厳しい暑さをいかに克服するかが、勝敗に大きく関わった。
 前半リードしたのは秋田だった。エースセンター#4石岡を軸にゴール下を完全に掌握。10点のリードを奪って後半に折り返した。
 しかし、後半に入り、中村がひたひたと追い込みにかかった。#5杉原、#6井上が連続で3Pシュートを決めれば、#11三上、#12梅崎のフォワード陣が飛び込みリバウンドを次々と奪い、ゴール下での制空権を奪取。#11三上のバスカンで逆転に成功すると、#4井上がとどめの3Pを沈め、完全に主導権を握った。
「中村は後半に入るとき、汗ひとつかいてないように見えた」と嘉藤コーチ(秋田)。脚が止まった秋田に対し、中村は攻撃の手を緩めず、1回戦を突破。同時に暑さにも打ち勝ったのだ。
 それにしても暑い体育館だった。暑さに勝つこともインターハイでは重要な要素ではあるものの、冷房の効いている体育館もあり、不公平感は否めない。それぞれのチームがベストのパフォーマンスを晴れの舞台で披露するためにも、環境の整備を一考してもいいのではないだろうか。
 選手の皆さん、それにテーブルオフィシャル、モッパーの人たちも本当にご苦労さまです。
月刊バスケットボール・入江美紀雄 

猛暑の“火の国”インターハイ開幕!
 照りつける太陽と抜けるような青空が広がる中、「ひのくに新世紀総体」が始まった。会場の木々には蝉の大合唱、会場にはうちわとタオル持参の観客の山、コートにしたたる汗・汗・汗……。
「うー暑い…!!」
 さすがは“火の国”である。「インターハイ=暑い」が毎年の定番ではあるが、ここ熊本の暑さは尋常ではないようだ。なんでも、「今年は(熊本県の)観測史上2番目の暑さ」(タクシーの運転手のおじさん談)とのこと。しかも、熊本に全国から一番熱気ある若者たちが集まっているのだから、なおのこと暑くもなるわけだ。10会場中8会場はクーラーなしという環境下ではあるが、選手の皆さん、くれぐれもコンディショニングには注意を!
 さて。そんな猛暑の中で今日(きっとこの大会を通して)一番活躍をしてくれたのが、各会場にいる“モッパー”さんたちである。コートサイドで取材をしながら1日中眺めていたのが、彼ら(彼女たち)の働きぶりは絶賛に値する。コートに選手の汗が少しでもしたたれば、雑巾とモップを持ってダッシュで拭きにいき、拭き終わるとプレイに支障がないようにダッシュでコートサイドまで戻ってくる。その迅速さといったら、各チームが繰り出すファーストブレイク並みに速い!(御船町スポーツセンターでは、唯一、京北の速攻だけがモッパーより速かった。モッパーが拭いている間に京北が速攻で戻ってくる場面が何度かあった(笑))。
 こうしたモッパーさんたちのおかげで、選手たちはケガもなく安心して試合することができる。インターハイは選手が主役だが、大会を支える裏方さんなしでは成り立たない。地元大会役員の皆さん、決勝戦までの長丁場、これからもよろしく頼みます!
月刊バスケットボール・小永吉陽子 

見せた華麗なドライブイン
 熊本駅から一駅離れた熊本農高体育館では、女子4試合の熱戦が行われた。
 試合は第一試合から鶴鳴学園長崎女子vs実践学園と、強豪同士の対戦となり、予想に違わぬ激戦が繰り広げられた。
 前半ペースを握ったのは実践学園。センター岩崎のターンシュートなどが決まり、確実に得点を重ねる。対する長崎女はなかなかリズムに乗れず、前半6点のビハインドで折り返す。
後半10分過ぎ、前半とは打って変わったような長崎女の反撃が始まった。その口火を切ったのはインターハイ直前までジュニア日本代表としてチェコで戦ってきた花田だった。切れもパワーも備えたドライブ、実践がそのドライブを警戒してインサイドを固めると、ハイポストからジャンプシュートをピシャリと決める。その華麗なプレイに会場は沸きあがった。さらにキャプテンの重村(典)が落ち着いて3Pシュートを決め、さらに果敢なドライブで一気に19連続得点。雌雄はここで決した。
花田は世界ジュニア選手権で190cm後半の選手相手に果敢にドライブを試み、みごとゴールを決めてチームに貢献。その経験が今日の後半に出たのではないか。実践・村松コーチの「後半は7番(花田)が頑張るから気をつけろ」との指示にニヤリと笑顔を浮かべた花田。度胸の良さは折り紙つきなだけに、今後の活躍も期待できる。この1戦が、上位回戦のカギとなりそうな予感がした。
月刊バスケットボール・石原 健司