||8/1||8/2||8/3||8/4||8/5||8/6||8/7||

足羽のチャレンジにビッグアリーナが沸く
 この対戦が4回戦で組まれたのが残念で仕方ない。 女王・桜花学園に対し、足羽が力いっぱいのチャレンジを見せてくれた。
 開始から10分までは互角の展開だった。いや足羽の方が押していたとも言える。 9分過ぎには足羽#5畑のゴール下で逆転に成功した足羽。 一方、桜花は今大会初めてリードを許した。
 この場面で桜花はディフェンスをゾーンにチェンジ。 #4大神、#7滝がスチールを決めるなど、足羽のオフェンスを揺さぶった。 足羽は3分以上も得点できず、桜花が一気にリードを広げ、11点の差をつけて、前半を終了。 結果的には足羽はこの差を縮めることができなかった。
 桜花のエース#4大神とマッチアップし、自身も両チーム最多タイの20得点を挙げた#4藤生は敗れたとはいえ、この対戦で手ごたえを感じた。
「3年生になった今回は勝負をかけていたので、とても悔しいです。 でも、手ごたえを感じました。国体とウインターカップがあるのでまだ終わりではありません。またチャレンジします」
 桜花・井上コーチをして「足羽が(対戦相手の中で)一番強い」と言わしてた足羽の強さ。 試合後、報道陣に囲まれた足羽・林コーチの横を通りかかったシャンソン化粧品の中川監督も「いい試合だった」 と、足羽の健闘を称えた。
月刊バスケットボール/入江美紀雄

勝負は最後の最後までわからない!
 能代工vs北中城の試合を観た観客の誰もが鳥肌が立ったに違いない。残り“0.1”秒という時間帯で試合は形勢逆転してしまったのだから。
 この試合は出足から北中城のシュートが効果的に決まり、前半の中盤には30−10と20点のリードを奪う。能代工は北中城のゾーンに苦しみ、 チームプレイが機能しない。昨日の洛南戦で35得点をマークした#7新井も打てども打てども入らず、ペースがつかめない。後半残り13分59秒、 北中城が2連続3Pと#4城間のゴール下で52−35、17点のリードを奪う。 しかし、ここから能代工の反撃が始まった。#7新井の3Pやカットイン、ゴール下などで怒涛の追い上げ。 残り1分38秒には64−65と1点差まで迫る猛チャージ。しかし、逆転には至らない。 ルーズボールが再三、北中城へと転ぶのだ。この時点でエース#4城間を5ファウルで欠いている北中城は何としても延長は避けたい。 残り6.4秒、北中城はマイボールをキープして1点差で逃げ切るはずだった。しかし、北中城ボールを能代工が執念のスティール。 残り時間など見る余裕もなく#8山田がゴールに攻め込む。ここで北中城サイドが痛恨のファウル。その時、電光掲示板は0.1秒を指していた。 #8山田は2スローを得る。1投目イン。同点となり館内から大歓声が沸き起こる。 そして運命の2投目…ボールがリングに吸い込まれた瞬間、能代工の勝利が決まった。それは、まさに信じられないような大逆転劇だった。
 敗れた北中城は全員コートにうなだれたまま。勝った能代工も飛び上がる気力もなく、ただただ、勝った事実のみを受け止めてコートから立ち去った…。
 勝負は最後のブザーが鳴るまでわからない。だから、試合はやってみなくちゃわからない。成長期の高校生たちが巻き起こすミラクルとパワーの連続。 そこから、筋書きのないドラマの数々が生まれる。インターハイとは、そんな舞台なのである。
月刊バスケットボール/小永吉陽子

スーパールーキー登場!
 昨日の豊浦戦、一昨日の東住吉工戦において勝負所で投入され、その期待に応える活躍を見せたのが土浦日大#15福島孝太だ。 東住吉工戦では絶対絶命のシーンから起死回生のスティールからの速攻、要所のフリースローを2本沈め、 豊浦戦ではドライブから切り込んでのエースセンター原への絶妙なアシストを見せ一躍注目された。 会場では「そのラッキーボーイの幸運にあやからせて」と握手を求められるほどだ。
 ユニフォームもやや大きめに見えるのPG福島は173cm。東京の文京五中出身。 同じ全中オールスターで活躍した東京選抜のシューター岡田に「一緒に土浦日大でやろう」と誘われて、土浦へ。 「岡田と福島の二人の明るさで、うちは救われている」と佐藤コーチがいうほど、チームの中心的存在に早くもなっていたが、 岡田が大会前に体をこわし、エントリーからはずれた。相棒の不在に福島は当初ショックは隠し切れなかったが「岡田の分まで頑張る」と、 切り替えてこの大会に臨んだと言う。
 今日の小林戦では、これまでの試合より早い時間帯での起用だったが、ミスもあった。 しかし、前半終了間際にはハーフラインからのロングシュートを放った。これが見事ゴールイン。 歓声が湧き上がった。このブザービーターで土浦は30−35と射程圏内とし、後半へつなぐきっかけとなった。 残念ながら、後半も同点までいったものの逆転はならず。しかし、「ウインターカップへつなぐ大きな自信をつけた。 これで岡田が帰ってくれば埋めきれなかった逆サイドのシューターのポジションの穴が埋まる」と土浦日大・佐藤コーチはて応えむをつかんだようだ。

 もう一人のスーパールーキーは、黒沢尻工#15長谷川武だ。 長谷川は、チーム一の長身(193cm)ながら北陸戦でも3ポイントシュート4本を含む19得点を稼ぐ活躍を見せた。 今大会初のベスト8入りした黒沢尻工はスリーポイント軍団。北陸戦でも敗れたとはいえ、チーム全体で15本のスリーポイントを沈めている。 その一角を担う長谷川の柔らかなシュートタッチは、ミニバス時代からのものだ。 岩手県予選・決勝でもライバル・盛岡南戦で鮮やかなスリーポイントを沈め、代表の座を射止めている。 今日の北陸戦でも、レッグスルーのドリブルから1on1で切り込むシーンも見られた。
 もっとも、黒沢尻工・室岡コーチは「もっとインサイドを強くなってほしい。 そうすればさらに外角シュートの強みが生きるはず」と注文をつける。アジリティを身に付け、たくましい体になった時、 もっともっと注目される存在になるはずだ。ゴール下での接触プレイでもまれたことを今後に生かしてほしい。
月刊バスケットボール/清水広美

8月6日、準決勝の見どころ
●仙台vs小林
 昨冬のウインターカップ決勝の再現。仙台は準々決勝で勢いのある静岡学園を61点に封じ込め、地力を見せつけた。勝負所で決まる#4志村のジャンプシュートと、#5佐藤のゴール下での強さはサスガとしか言いようがない。チームとしてのオフェンスの展開の悪さがやや気にかかるところだが、勝負所を心得た戦い方でこれをしのいでいる。対する小林は、大会に入って一戦一戦力をつけてきたチーム。1回戦の早実、3回戦の横浜商大、準々決勝の土浦日大と、すべて僅差でゲームをモノにしてきた。ここへきて、チーム力がアップしているので、仙台に対してどのような展開を仕掛けるか楽しみだ。

●能代工vs北陸
 12年ぶりのベスト4進出を決めた北陸と、王者復活をかける能代工の対戦。能代工は洛南、北中城戦と激戦を2試合制したことは大きな財産となった。勢いに乗っている…と言いたいところだが、厳しい試合が続いているためスタミナ的にはかなり消耗している感はある。対する北陸は危なげない展開をしたかと思えば、接戦となってヒヤリとさせたり、波がある感は否めない。ともに大型センター、外角シューター、うまいガードを擁するチーム。実力は互角。どちらの集中力、体力が最後まで持続するかだ。

●桜花学園vs三田尻女
 10度目のインターハイ制覇を目指す桜花学園がその強さを見せつけている。特に今日、ポイントゲームと思われる足羽との対戦で見せたエース#4大神、#5田渕の勝負強さは、やはり他を圧倒している。ディフェンス力が安定しているのも桜花の強さの秘密。死角は今のところ見当たらない。  一方、三田尻女は昨年のウインターカップに続き、全国大会で2回連続でベスト4に進出を果たした。強豪・樟蔭東を破っての準決勝進出だけに勢いに乗っている。同校のバレー部が同じ岐阜インターハイで初優勝を決めただけに、それもまた刺激になっているはずだ。#4廣田、#5梅本がチームを引っ張る。  順当にいけば桜花の優勢は否めないが、何が起こるかわからないのがインターハイ。三田尻のチャレンジに期待したい。

●静岡商vs丹原
 ともに初のベスト4進出を決めたフレッシュなチームの対戦だ。ただし、静岡商・青木、丹原・瀬良の両コーチは前任校での経験が豊富なだけに、その采配ぶりも注目される。  静岡商は星城を今大会一番の内容で退け、準決勝に進出した。攻撃の中心は#7谷川。谷川がゴール下を完全に掌握すると、粘り強い丹原といえども、厄介な存在となりそうだ。  丹原は龍谷富山を最後の最後でうっちゃり勝利をものにした。粘り強いプレイが特徴で、固いディフェンスと勝負強いシュートで一つ一つ勝ち上がってきた。  勝敗のポイントは、どちらが自分たちのペースを早くつかめるか。とはいえ、激しい戦いになることは必至だ。
月刊バスケットボール/入江美紀雄