||8/1||8/2||8/3||8/4||8/5||8/6||8/7||

シード校ベスト8はだてじゃない
 北海道、中国、四国、近畿以外の東北、関東、東海、北信越、九州の各ブロック1位がベストエイトに残った。また、黒沢尻工、静岡学園は初のベストエイト進出である。点差はついたが、大健闘を見せた斐太「一回戦突破」を目標に掲げていた斐太が、目標を上回る3回戦進出を果たした。同じ東海1位の静岡学園と対戦、42−112と大差をつけられたものの晴ればれとした顔でゲームを終了。選手たちは握手で健闘をたたえ、地元関係者たちからも「よく頑張った」とねぎらいの言葉をかけられていた。
 スコアはみるみるうちに開いた。立ち上がりから猛スパートをかける静岡学園に対し斐太はなかなか得点できない。前半で16−58と一方的な試合となった。しかし、スタンドの超満員の応援席は誰も動こうとしない。ナイスプレイに歓声が沸いた。
 「すべてにおいて相手は上。隙も与えてもらえませんでした。同じ東海として勝ち上がって決勝進出をしてほしいです」と大野コーチは静学にしゃっぽを脱いだ。
 前日、岐阜1位の岐阜農林が敗れ、2位の斐太が一日長いインターハイを味わうことになったが、予定外の試合の分だけチームにとっては大きな経験となったに違いない。東海大会前にチームの精神的柱である#4甚田、#5田中の故障で、暗雲が立ち込めたが「かえってその怪我の功名でみんながまとまって結束した」と、#6北村は言う。北村自身、地元の先生方に「ジュニアのセンターがいるチームとやれるチャンスはこれが最後やで!」とアドバイスをもらい、後半の発奮材料とした。
 「新商とやった時も最初は気持の面で負けていた部分も多少あったけど、力を出し切れました。今大会は満足です」と#4甚田は胸を張った。大野コーチも「120点の出来でした」とその奮闘に満足気だった。
月刊バスケットボール/清水広美

横浜商大、初のベスト16も悔し涙
 3回戦の好カード、小林vs横浜商大。小林は#4瀬戸山、商大は#7蒲谷と、ともに全日本ジュニアのエースを擁する。その2人のマッチアップは見ごたえ十分。小林#4瀬戸山がいきなりアリウープを決めれば、商大#7蒲谷も遠い位置から得意の3Pを沈める。しかし、この気合いが裏目に出てしまったのが商大だ。#7蒲谷は早くも前半で3反則。後半開始5分で4つ目のファウルを取られると、#7蒲谷はベンチに下がる。小林は後半開始5分で追いつき、そこからジリジリとした展開に持ち込む。商大はエースのいない時間帯を何とかつなぐが、肝心なところでミスを多発。小林はその隙を見逃さないで得点に結びつける。商大#7蒲谷は残り6分過ぎに登場。しかし、長くベンチにいすぎたのか、ちょっとしたところでかみ合わない。ミスを確実にゴールに沈めた小林と、ファウルトラブルに泣いた商大。“ちょっとした差”ではあったが、それは3ゴール差という数字となって現れた。小林の勝因は「辛抱したこと」(小林・森コーチ)。56−50のロースコアを制した小林がベスト8進出を決めた。
 敗れた瞬間、肩をガックリと落とした商大。3回目の出場となる今回は、過去2大会1回戦で惜敗した悔しさを胸に「今までの雪辱」(茂木コーチ)と誓った大会だった。残念ながらあと一歩のところで勝ちを逃した。しかし、この1年間の足取りを見れば、確実な成長を遂げていることは確か。
「勝てた試合でした。自分のせいで負けて悔しいです」。そう語る#7蒲谷の表情は、全日本ジュニアの責任感とエースの自覚に満ちたエースの顔つきに成長していた。
月刊バスケットボール/小永吉陽子

8月5日、準々決勝の見どころ
●仙台vs静岡学園
 超ノリノリの静学が、優勝候補の仙台に挑む! 静学はエース#15波多野を中心とした勢いのあるチームで、3試合とも100点ゲームと圧倒的な得点力を誇る。対して仙台は3回戦の育英を36点に抑えるなど、鉄壁ディフェンス力で安定度はピカイチ。しかも、ディフェンス力だけではなく、チーム一丸となって仕掛けるオフェンス力もある。静学の勢いが、この仙台の前にどこまで通用するか!?

● 黒沢尻工vs北陸
 久々の4強入りを狙う北陸に対し、初の8強と勢いに乗っている黒沢尻工がいかにして挑むか。北陸は3回戦の弘前実戦で、20点差を3点差まで追い詰められる猛チャージを食らったが…。黒沢尻工の全員3P攻撃にも注目!

● 北中城vs能代工
 ここ数年間で秋田vs沖縄の対戦はライバル対決となっているが、北中城vs能代工というカードだけでみれば、94年富山インターハイ決勝以来、6年ぶりの対戦となる。北中城は例年に比べてスケールダウンは否めないが、#4城間を中心にまとまりの良さで勝負。対して能代工は3回戦でヤマ場と見られた洛南を下し、内外角の充実が図られている。異なったバスケット感覚のぶつかり合いとなるだろう。

● 土浦日大vs小林
 厳しいブロックを“一戦必勝”で勝ち上がってきた両校。土浦日大は、東住吉工、豊浦戦ともに接戦を制した。カギとなるのはセンター#5原のゴール下の出来と、控えながら2試合連続勝利の呼び水を呼ぶ活躍を見せたルーキーのガード#15福島の働き。この#15福島をどこで使うかもポイントとなるだろう。小林はまだ発展途上のチームだが、ケガから復帰したエース#4瀬戸山が試合ごとに調子を上げ、徐々にまとまりを見せている。土浦戦でも、試合中に何をつかんで成長していくかだ。>
月刊バスケットボール/小永吉陽子

3年生の最後のインターハイ
 インターハイが3年生にとって最後の大会となるチームは多い。もちろん、中にはウインターカップの予選が控えているチームもあるのだが、東京都のように新人戦、関東大会予選、そして、インターハイ予選の結果をもとにウインターカップの出場チームを決める場合もある。
 東京成徳大は、残念ながらウインターカップへの出場権を持っていない。すなわち、3年生にとって、このインターハイが自分たちのチームでプレイする最後の大会となるのだ。全日本ジュニア候補、川村良子の夏は、今日、終わりを告げた。
 昨日、東京成徳大は鶴鳴学園長崎女との2回戦で、東京成徳大はこれまでのもやもやを吹き払う内容で完勝した。
「関東大会もインターハイ予選も肩に力が入って自分たちのプレイができませんでした。でも昨日の試合は、これまでの不完全燃焼がうそのように自分たちのプレイができたと思います」(川村)
 しかし、3回戦、樟蔭東戦で東京成徳大は再び、本来のバスケットができなくなってしまった。樟蔭東が繰り出すチェンジングディフェンスに対応できず、自滅とも思える試合展開に陥ってしまった。チームのキャプテンでありエースの川村は、徹底マークにあいながら、それでも17得点をゲットしたが、チームの勝利に貢献できなかった。
「成徳の3年間はつらいときもあったけど、楽しいバスケットができたと思います。下坂先生の走るバスケットで思い切りプレイができました。それに、成徳に来なかったら、3ポイントも覚えられなかったと思うし、充実していました」
 インターハイをウインターカップまでの通過点と位置付ける向きもあるが、やはり、高校生にとって、インターハイはかけがいのない存在だ。インターハイを引退の舞台として迎えられる3年生は、一握りの数しかない。でも、そんな幸せな思い出を作ることができたプレイヤーをまたどこかの場所で取材したいと思う。
月刊バスケットボール/入江美紀雄