★劇的! 東山、大大逆転劇で8強
こんな劇的な勝ち方は久しぶりに見た。男子3回戦・東山vs豊浦戦。クリスマスの最終戦だったこのゲームは、東京体育館にいた観客を釘付けにさせた。
豊浦の思いきりのいい攻めが功を奏し、残り1分12秒で東山は7点のビハインド。ここから東山のミラクルは始まった。ファウルゲームを仕掛ける東山に対し、豊浦はフリースローを1本ずつしか決められず、攻めのチャンスを与えてしまう。そこできたのが#5岩隈の3P。1本目、残り1分1秒にイン。57秒に再びファウル。豊浦はまたもフリースローを1本落とす。残り50秒、#5岩隈の2本目の3Pがイン。67−69、点差は一気に2点まで縮まった。残り19秒、豊浦攻めあぐねて30秒オーバータイム。タイムアウト後、東山ボールから再開。最大のチャンスを得た東山だが、ここで痛恨の5秒オーバータイム。誰もがここまでかと思った。
しかし、あきらめていなかった。残り9秒ですぐさまファウル。豊浦はまたもフリースロー1本のみで70−67。しかも2投目が入ったため東山ボール。ここで豊浦が3度目のタイムアウトを取る。東山はすでに3度目のタイムを取っているため、このタイムアウトは願ったりだ。この時、東山のタイムアウトの指示は――「シュートを打つことと、位置だけを確認。誰が打つかは特に決めていなかった」(太田コーチ)というものだが、誰もが思っていたはず。エース#4大澤で勝負にくることを。その大澤にボールが渡ると、大澤は豊浦のエース#16堀を目の前に、残り時間を見ながら1対1を仕掛ける。もう3Pしかない――と思ったその瞬間、バックボードに当たったボールはすっぽりと吸い込まれた。バンクシュートの3P、しかもブザービーター。なんという勝負強さだろうか。大澤はガッツポーズしながらフロアに伏せて喜びを表現した。
「まぐれです(笑) でも打った瞬間、入ると思ってました」(大澤)
延長ではファウルゲームのツケが回り、続々と退場者が出た東山だが、#4大澤の3Pと、交代で出た#13楠部がきっちりとフリースローを決め、3点差で熱戦を制した。ファウルゲームでの豊浦のフリースローは9/19本。結局はこれが響いた形だが、そのことよりも、時間と駆け引きをしながらチャンスに1本も落とすことなく3本の3P(岩隈2本、大澤1本)を決めた東山の勝負強さばかりが印象に残った。
日大山形を下し、勢いがあった豊浦。中川ツインズのパスワークから、確率のいいシュートと粘りあるリバウンドでここまで勝ち上がって来た。だが、全国ベスト8にはあと一歩届かなかった。東山も15年ぶり出場で初のベスト8。ここ数年で力をつけている注目チーム同士の対決は、東山に軍配が上がった。熱い熱いウインターカップ。男子はまだ3回戦。毎日、こんなにいろいろなことがあっては、記者もてんてこまいなのだ。
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