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大会期間 1999/12/22〜12/28

記者の目
◆12月22日(水)の『記者の目』◆

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★ウインターカップ“開会式”模様

「沖縄県代表、北中城高校」――日本の一番南、沖縄県からの入場行進は過去に記憶がない。通常は北から順番に行進するのだが、今回はアベック出場の沖縄・北中城を先頭に、開会式の入場行進が始まった。入場行進に必ずつきものなのが「手と足の振り方」の確認だ。特に興味深いのが初出場チームや1、2年生。行進の前に「右足から行く? 左足から?」と選手同士で確認したにもかかわらず、同じ方の手と足が一緒に出ちゃったりする(笑)。

そんな姿を見ながら、『この場にいる全員がこの大会のために、毎日練習を積んできたんだなぁ』などと、感慨深くなったりする。夏に見た選手は元気でいるのだろうか、身長は伸びたのだろうか、体つきは変わったのだろうか、などと一通りチェックできるのも開会式ならでは。選手の姿を確認することで取材側の気合いも入る。開会式の選手ウォッチングはなかなか興味深いものだ。

そして、今大会もう一つ趣向が違ったのは選手宣誓。例年だと地元・東京第一代表の男女キャプテンが務めるのだが、今回は前年度優勝チームのキャプテン、能代工・堀里也主将と桜花学園・渡辺由夏主将によって行われた。堀主将は練習してきた言葉を一気に言い切っていたのが印象的だった。

さて、開会式後に行われた3Pコンテストとダンクコンテストの結果をここに発表しよう。3Pコンテストは好きな位置から30秒間フリーに打って入った本数を競う。ダンクコンテストは2本の試技を5人の審査員によって(1人10点、50点満点)採点され、点数の高い方が自分の持ち点となる。

3Pコンテストの手本となったJエナジーの大山妙子選手は「まぁまぁかな」と言いながら10本をサクッと決めた。途中でリバウンドの際のボールが転がってリズムが狂わなければ12本はいっただろう。さすがだ。優勝者は甲子園学院の日下真弓選手(2年)と、聖カタリナ女の橋本香代選手(3年)の9本。「チームではシューターなのでうれしいです」と、2人ともニッコリ。ダンク王は鹿沼東の橘佳宏君(2年)。2本目は失敗したけれど、1本目はガツン! とパワフルなダンクを決めて、会場の拍手をさらった。

ただ、気になったことがひとつ…。3Pコンテストは各チーム1人づつ参加するのに対し、ダンクコンテストは自由参加。それはしかたないことなのだが、年々、出場者が減っていく傾向にある。今年はたったの7人。これは試合前にケガすることを恐れてのことなのだろうか…。ちょっと寂しかったダンクコンテストだが、鹿沼東・橘君のバネのスゴサに感心しつつ、無事終了。その橘君。本日最後のゲームにスタメンとして登場。試合では持ち前のバネのあるプレイで健闘(21点)していたが、チームは熊本国府に大逆転負け。何時間か前には満面の笑みを浮かべていたはずなのだが、試合後はずっとうつむいたまま号泣していた……。勝負の世界は厳しい。「試合はやってみなけりゃわからない」と最後に付け加えて、今日の観戦記を締めたいと思う。まだ1日目。大会は始まったばかりだ。

■ 月刊バスケットボール/小永吉陽子


★全国の舞台に潜む落とし穴

初めての全国大会でどれだけ自分たちの力を出しきれるか? 改めてその難しさを感じさせてくれる試合だった。
組み合わせが決まった時点から熱戦が予想された静岡商と山形商の対戦は、予想どおりりの激しいものとなった。

チーム創部20年目にしてインターハイ、ウインターカップと初の全国大会に出場した静岡商は、それを感じさせない思い切ったプレイで、山形商をリードしていった。最大点差は18。勝利をほぼ手中にしていったといってもいいだろう。
しかし、ここから静岡商には目に見えないプレッシャーが重くのしかかった。それは、試合を終えた後の選手にも、自覚はないかもしれない。
あれだけ元気よく動き回っていた足が止まり、相手ディフェンスをかき回していたパスも重くなってしまった。

残り2分15秒、山形商#4鈴木のゴール下が決まり、ついに同点。追い討ちをかけるように#7渡辺のスリーポイントが決まり、山形商が後半、初めてのリードを奪った。
静岡商のエース#7谷川が維持のゴール下で1点差に詰め寄るが、残り1分、静岡商はゴールを決めることはできなかった。

「あれはやっぱり初出場のプレッシャーだったのでしょうか? うちは何をしたわけではない。勝った気がしない」。山形商・高橋コーチには笑顔はなかった。

「若いチームだけに精神的なスタミナはない。負けるべくして負けた」。過去ウインターカップ・ベスト4の経験を持つ静岡商・青木コーチは冷静に試合を振り返った。

伝統校でも初出場の時がある。
「当たり前のことをできるように。新しい伝統を作ってほしい」
静岡商キャプテン#4小山は後輩たちに夢を託した。

■ 月刊バスケットボール/入江美紀雄


★地元国体、IHに向けての課題は・・・

来年地元インターハイを控える岐阜農林、地元国体を控える富山商の課題は、奇しくも共通だった。
 富山商は、再三追いつけそうなところで、ミスが続出、瓊浦の後塵を拝した。

「詰めが甘かったです。2年主体のチームなだけに経験が少なくて・・・」(松井コーチ)

 スターター3人が来年国体候補。選抜前とはいえ大会3日前でも、国体の練習があった。富山に帰ってからはすぐに遠征に出かけるという。
 一方岐阜農林は、最大23点差を9点、8点と縮めたが、要所でノーマークの速攻をミスしたのが響いた。来年を睨んで2年以下の布陣で臨み、要所でスーパーサブの#4大坪がスティールで流れを作ったが及ばず。

「計算通りにいい時間帯でこっちに流れが来たんだけど」(田中コーチ)

 #4大坪は、冷静に試合を振り返った。 「一つのプレイの大切さ、流れがここ一つが明暗を分ける。それを確実に決めることが大事。練習でもそういうことがありました」。

 来年の地元での大会に向けての後輩のメッセージは、
「地元での大きな大会なんて何回もあるもんじゃない恵まれた年。応援の力も借りて、一つでも多く勝ってほしい。堂々としたプレイをしてほしいです」。

■ 月刊バスケットボール/清水広美


★熊本国府、創部3年目で念願の全国1勝

本日の男子4試合中、水島工、熊本国府の2チームが今大会が全国デビューとなった。

 水島工は、“全国出場”を目標に掲げていたものの昨年インターハイ、ウインターカップ予選ともにあと一歩及ばず。

「このままでは、だめだ。もっと意識を高めていかないと。今年は“全国1勝”に目標を上げて1年間頑張ってきました」と#4田邉は胸を張る。横浜商大に敗れたとはいえ、#4田邉のドライブ、#11鍋谷の3Pで中盤までもつれるシーンも。安藤コーチも「点差ではなく、ハートでよく頑張った」と、初陣は合格点をつけた。

 一方、熊本国府は全国緒戦をドラマチックな勝利で飾った。後半出足、鹿沼東に最大20点差をつけられたが、選手にも熊本国府ベンチにも諦めの色は見えなかった。

「前半当たりがなかった#9田上、#15江原に当たりが来ればいい。前半は打ち込んでおけ!」(村上ア・コーチ)

 その言葉通り、20点差開いてからようやく#15江原が3Pシュートを3連続で沈め、追撃ののろしとした。#4浜本が190p代が並ぶ鹿沼東の林をすり抜けていく。上背で勝っているはずの鹿沼東はミス続出、防戦一方となる。残り50秒、鹿沼東のスローインのボールを#15江原がインターセプト、そのままゴールで1点差。観客席がドッと沸く。

 ここ数年、狭い東京体育館のEコートでは数々の大逆転のドラマが生まれている。ひょっとして…。残り7秒、#4浜本に合わせでドライブしてきた#15江原に対し、鹿沼東#4松谷がファウル。#15江原はこのフリースローを沈め、熊本国府は歓喜のタイムアップを迎えた。

「何点離れていても、全力を尽くせば逆転出来ると思っていました」(#4浜本)

「ディフェンスを頑張れば追いつくと思っていました。まずは初戦突破が目標だったので、目標達成。あとは自分たちの力の挑戦。一所懸命やるだけです」(#15江原)

 女子校だった熊本国府が共学校になって5年。男子バスケット部が出来て3年目。隣で名門である女子バスケット部がオールコートで練習する中、男子はハーフコートで練習してきた。

「これで、僕たちもオールコートで練習できるかもしれませんね(笑)」(#15江原)

■ 月刊バスケットボール/清水広美



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