2006.08.25

広島大会最終日。第5戦。

★日本55-104スペイン

 前日のニュージーランド戦の悪夢の敗戦からどう切り替えて最終戦のスペイン戦に臨むのか、選手たちにとって非常に難しいものとなった。ましてや直前のニュージーランドvsパナマ戦でニュージーランドが2勝目をあげてファイナルラウンド進出を決めたため、世界選手権での日本の最後の試合となるからだ。そして、世界一を目指して虎視眈々とチーム力を整えていくスペインと、グループゲームラウンド敗退が決まった日本とのモチベーションの違いが如実に表れる試合内容となった。

 スペインはパウ・ガソル、カルデロンのNBAプレイヤーだけでなく、NBA入りが決まっているガルバホサをはじめナバーロらヨーロッパでも超一流のプレイヤーをそろえた優勝候補の一角だ。そのスペインに対して日本は節政、折茂、網野、山田、竹内(公)のこれまでとは違った布陣で臨む。
 ここまで4戦全勝のスペインは、スターター5人の平均身長が201.6㎝で、日本の194.2㎝を大きく上回るサイズ。平均体重も約10㎏の差があり、高さとパワー、そして技術力の差をゲーム開始から見せつける。1Qの出だしこそ日本は折茂の3Pシュート、網野、山田のジャンプショットでスペインに食らいつくが、スペインはベストメンバーで日本のディフェンスを崩し、前半47-27と日本を圧倒。

 後半に入ってからもスペインは、時折、ベンチメンバーと交代を繰り返しながら、パウ・ガソルの1対1、ガルバホサ、ナバーロの3Pシュート、マンブルの速攻、パウ・ガソルの実弟、マルク・ガソルらが、ファイナルラウンドを睨んで本気のプレイを見せた。終わってみれば104-55と日本に圧勝だった。

 日本は後半もスペインのゾーン・ディフェンスに苦しみ、特に3Qは五十嵐のアシストを受けた山田がゴール下で決めるまで、実に6分半も無得点と沈黙したまま。その後、五十嵐、折茂、柏木、網野が外角シュートを沈めるが、単発シュートどまり。そして残り47秒、竹内(譲)のジャンプショットを最後に日本の世界への挑戦は幕を閉じた。

「今日は試合と呼べるものではありませんでした。昨日の大きなショック(ニュージーランド戦)があり、その中で試合をしなければならなかった選手たちの気持をわかってほしい」とパブリセヴィッチ・ヘッドコーチの表情も苦渋に満ちていた。

「昨日の敗戦のショックもありました。しかし世界選手権の大舞台でスペインから何かを得ようと全力で戦いました。目標のベスト16には届きませんでしたが、ニュージーランドに負けたことなど悔しさをバネして、これからも頑張っていきます」と、エースガードとしてチームを引っ張ってきた五十嵐は気丈に答えた。

 最後にパブリセヴィッチ・ヘッドコーチは選手たちの日々の頑張りを次のように称えた。
「選手たちはこの4年間、一生懸命きつい練習にも耐え、努力して乗り越えてやっと世界で戦えるまでの力がつきました。これが(世界への)第一歩です」と……。

 ジェリコ・ジャパンの4年間で得たものは大きかった。目標を達成できなかったことで周囲はいろいろなことを彼らに言うだろう。だが一番悔しい思いをしているのは選手たち自身。しばらくはその悔しさや後悔の念から抜け出るために、もがき苦しむに違いない。でも、絶対にこの経験と努力が実る日が来るはず。温かい応援を続けていきたい。

4年間、彼らを追い続けてきて幸せでした。たくさんの成長と感動をありがとう。(友)


Posted by GEKKAN at 18:14  2006世界選手権