月刊バスケットボール8月号

FIBAワールドカップとは?②

ベスト8入りを逃し アジアの壁を痛感した2009年&2013年!FIBAランキング50位で挑む今回も一瞬たりとも気が抜けない!!  

五十嵐 圭(2009年アジア選手権)     2009年は アジア選手権史上最低の10位フィニッシュ    その世界選手権へつながるアジア選手権(今回で言えばワールドカップ予選)を見ると、前述した直近の2大会は苦戦を強いられている。    まず、2009年に行われた中国・天津開催では、16か国中10位。アジア選手権史上初めてベスト8入りできなかったこのとき、日本代表は大会直前から負のスパイラルに陥っていた。その一つ目が、8月6日から始まるアジア選手権前の7月、ホッブスヘッドコーチが体調不良により辞任したこと。これにより、急きょ倉石 平ヘッドコーチが指揮を執ることになった。    また、直前に台湾で行われたジョーンズカップでは、柏木真介、桜井良太、石崎 巧などケガ人が続出。さらに現地入りした後も、左手骨折の石崎に代わりに入った正中岳城は登録の関係で大会に出場できず、加えてエースの折茂武彦がウイルス性胃腸炎により初戦直前に休養となってしまった。    そんな中、迎えた初戦の韓国戦。日本は74‐95と大敗すると、第2戦フィリピン戦も69‐78で敗退。第3戦のスリランカにこそ148‐45で勝利したが、ベスト8決定リーグの初戦ではイランに71‐101と30点差を付けられての完敗。「恥ずかしい試合をして申し訳ない」と、この試合から復帰した折茂がコメントするほど、日本は“勝利への執念・気迫”を出すことができなかった。    その夜、緊急ミーティングをして気合を入れなおして臨んだクウェート戦は78‐51で勝利したものの、ベスト8入りがかかったチャイニーズ・タイペイ戦は79‐99で敗退。これで準々決勝進出を逃した日本は9‐12位決定戦に回ることとなり、アラブ首長国連邦に86‐59で勝利するも、カザフスタンに73‐77で負けて10位で終了。世界選手権どころか、アジアでも中堅以下という現実を突きつけられる結果となった(優勝・イラン、準優勝・中国、3位ヨルダン)。 (つづく)   (月刊バスケットボール)  

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