2010.08.14

スタンコビッチカップ→アジア選手権→世界への道【2】

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▲2009年アジア選手権覇者・イラン。今回のスタンコビッチカップには若手Bチームが出場。
世界選手権代表チームは別遠征にて強化中


■第1回東アジア選手権

 記憶に新しい、昨年(2009年)、愛知県小牧市で開催された第1回東アジア選手権。これが、天津で開催されたアジア選手権の出場枠を決める東アジアサブゾーン予選となった。

 アジア選手権にしても、スタンコビッチカップにしても、出場国の選出方法は各サブゾーンに任されている(前エントリー※1参照)。他地区サブゾーンでは予選を行っているところがあるが、東アジアサブゾーンには予選がなかった。これまで伝統ある東アジア勢はアジア上位に君臨していたので、アジア選手権の出場枠など気にすることはなく、そのため東アジア選手権を開催する必要はなかったのだ。

 しかし、2007年の徳島で明らかになったように(いや、それ以前よりも台頭してきた)、いまや東アジアは西アジアと湾岸の勢力に押されている。東アジア勢がスタンコビッチカップを軽視しているうちに、出場枠はもともと持つ「2枠」のみになってしまった。FIBAアジアから「サブゾーン選手権をやって、サブゾーンの実力アップにつなげるべし」と忠告を受けていた東アジアサブゾーンは、昨年はじめて第1回大会を開催したのだ。

 東アジア勢にとって多少救われたのは、東アジアで頭一つ抜けている中国がアジア選手権の開催地として出場権を持っていたこと。そのため実質、韓国・日本・チャイニーズ・タイペイの3チーム間で2枠を争った。厳しい戦いに変わりはなかったが、1位韓国、2位日本、3位チャイニーズ・タイペイという結果で日本は無事に出場権を獲得した。
(のちに、湾岸サブゾーンが1枠辞退したため、FIBAアジアの決定により(前エントリー※1参照)、東アジア3位のチャイニーズ・タイペイが繰り上げ出場となる)


■アジア選手権とスタンコビッチカップはつながっている

 昨年、天津(中国)で開催されたアジア選手権の順位は以下の通り(10位まで記載)。この結果から今スタンコビッチカップの出場枠は以下の通りとなる。

【2009アジア選手権順位】

1 イラン(西)………世界選手権出場
2 中国(東)……… 世界選手権出場
3 ヨルダン(西)……世界選手権出場
4 レバノン(西)……ワイルドカードで世界選手権出場
5 チャイニーズ・タイペイ(東)
6 カタール(湾岸)
7 韓国(東)
8 フィリピン(東南)
9 カザフスタン(中央)
10 日本(東)

【2010スタンコビッチカップ出場チーム】

■スタンコビッチカップ開催国→レバノン
■アジア選手権優勝国→イラン
■アジア選手権2位中国(東)
■アジア選手権3位ヨルダン(西)
■アジア選手権4位レバノン(西)→開催地のため、5位のチャイニーズ・タイペイが繰り上げ(東)

  ↓↓↓ この結果、東に2枠追加、西に1枠追加。各サブゾーン出場の内訳は

■東3枠→チャイニーズ・タイペイ、日本
 (東には3枠あったが、チャイニーズ・タイペイと日本以外の国が辞退したため、1枠が返上された。
 その結果、FIBAアジアの決定(前エントリー※1参照)により、1枠は西アジアに移行)
■東南1枠→フィリピン
■中央1枠→カザフスタン
■西3枠→ヨルダン、イラク、シリア
■湾岸1枠→カタール


 2009年の日本は東アジアで4番手だったので、中国と韓国のいずれかが辞退することによって、今大会の出場権を得ることができた。日本協会国際部に確認を取ると、日本はスタンコビッチカップの出場権がないことを理解していたが、日本とチャイニーズ・タイペイ以外の国に出場の意向がないことをFIBAアジアに確認を取り、出場に際しては早々に立候補していたという。

 ただ、今回は東アジアに3枠あったのだから、中国か韓国のどちらかには出てほしかった。ひとつでも多くの国が東アジアから出場することによって、枠を確保できるチャンスは大きくなるからだ。しかし、中国も韓国も自力でアジア選手権に出る自信があるからなのか、独自の方法で強化を進めている。

 日本が最大の目標としているオリンピックや世界選手権に出場するためには、アジア選手権を勝ち抜く必要があり、アジア選手権に出るためには東アジアを勝ち抜かなければならない。これらのスタートとなるのがスタンコビッチカップであり、スタンコビッチカップではいかにサブゾーン出場枠を獲得できるかが重要視される。そのスタンヒゴッチカップに出るには、常にアジア上位に居続ける必要がある。
 
 つまり、常にスタンコビッチカップとアジア選手権の順位は連動しており、それぞれの出場枠に重要に絡んでくるということ。アジアで10位などと低迷すると、自力で先の大会につなげるのも一苦労ということを認識しなければならない。


■FIBAアジアにおけるスタンコビッチカップの位置

 スタンコビッチカップは歴史も浅く、重要性を感じていない国もあり、それだけにアジア諸国の強化としては、現在のところは曖昧な大会になっていることも事実。特に今年は世界選手権直前に開催されるため、各国の挑み方や目的は様々なようだ。

 世界選手権に出場する国としては調整試合も兼ねている。たとえば、先日来日したレバノンのHCは「代表チームの柱である#15エルハティブが初加入する大会なので、チームを作るために重要な大会」と言っていた。フィリピンやカザフスタンのようにサブゾーンでダントツの力を持つ国としては、5位内は目指してはいるだろうが、何より若手の育成を兼ねている。

 しかし、再生中の日本にとっては、他国の状態や臨み方など関係ない。来年のアジア選手権のために5位内に入ることが目標であり、「東アジアサブゾーンの枠を確保する」ための真剣勝負をすることが、チーム力を高めることにつながっていく。昨年、アジア10位に落ちた日本は、スタンコビッチカップの一戦たりとも無駄にできない。
 
(8月14日現在、日本はスタンコビッチカップ4位以上が確定。東アジアサブゾーン枠を自力で1枠追加した)


Posted by yota at 14:47  FIBAアジア選手権