2009.09.15

【FIBAアジア2009】中東の躍進〈1〉

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 少し間が空きましたが、引き続き、男子アジア選手権の記事を掲載していきます。

 12月にはJOCが選手を派遣する東アジア競技大会(※)、来年にはアジア競技大会(※)があり、そして再来年にはまたアジア選手権がある。アジアの戦いはこれからも永遠に続く。17日からは女子のアジア選手権も開幕する(こちらは現地には取材に行けないので、大会前の取材で感じたことを書きます)。長い連載になりますが、アジアのバスケットボールについて、色々な角度から探求していきます。

 まずは、ベスト4のうち3チームが占めた中東勢の躍進から。最初に、これまでの中東事情を説明します。

(※「東アジア競技大会」や「アジア競技大会」はFIBA管轄の大会ではなく、JOCが選手を派遣する総合競技大会。いってみれば、「東アジア競技大会=東アジアのオリンピック」、「アジア競技大会=アジアのオリンピック」といえる大会)


■オイルマネーで浮上したカタール&サウジアラビア

 中東のオイルマネーによって、アジアの中で一番手に強化に着手したのはサウジアラビア。1997年、自国で開催したアジア選手権時は個性的な選手が多く前評判が高いチームに仕上がっていた。このチームを準決勝で破ったのが日本であり、31年ぶりに世界選手権出場を果たした。サウジアラビアは1999年、福岡で開催されたアジア選手権でも3位と手怖い存在だった。しかし、以降はまったくといっていいほど強化から手を引いてしまい、今はアジア選手権にすら登場してこない。

 次に強化をしてきたのはカタール。アジアでいち早く帰化選手を加え、年齢詐称(?)が最初に問題になったのは2001年のヤングメン世界選手権(埼玉)の時だったと記憶している。以後、ヤングメンの選手が主力となった2003、2005年のアジア選手権では2大会連続3位。2006年、地元で開催されたドーハでのアジア競技大会は総力を結集して、アジアで最高成績となる2位を記録した。しかし以後、強化体制はしだいに崩壊しつつある。現在は個人能力だけが先行するチームになっている。

 もともと身体能力が高く人材が豊富な中東勢。強化にお金をかければかけただけ、即成績に直結していく土壌があるといえる。


■ヨーロッパ色と継続的な強化が成功したイラン、ヨルダン、レバノン

 カタールの強化体制が崩れていく一方で、2000年代初頭からはレバノンが、中盤からはイラン、ヨルダンといった国々が台頭してきた。レバノンは2001年に準優勝して以降、5大会連続ベスト4をキープ。3か国ともにヨーロッパからのコーチを招聘。レバノンとヨルダンは帰化選手を入れて強化し、イランは人材の良さを生かした形だ。(※2006年、世界選手権時のレバノンはアメリカ人ヘッドコーチだった)

 特に、今大会躍進が光ったのはイランとヨルダンだ。徳島大会から主力に変動がなく、組織力は確実にレベルアップしていた。

「躍進」といっても、ドーハや徳島、そしてここ数年のジョーンズカップでの強化体制を見れば、その内容は驚くべきことではなかった。だが、長いことA代表がアジアに君臨してきた中国や、ベスト4から落ちることのなかった韓国をして

「ここまで中東勢が急成長しているとは思わなかった」(郭士強・中国代表ヘッドコーチ)
「今やアジアは中東の大会であり、私たちはアジアでの戦い方を考え直さなくてはならないだろう」
(韓国・前HCチェ・ブヨン氏)

 との発言が出てきたほど、今大会のイランとヨルダンには完成度の高さを見せつけられたのだ。


Posted by yota at 15:08  FIBAアジア選手権