2009.09.02

石川幸子、スペインリーグ練習生へ

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▲2008年オリンピック世界最終予選より


 石川幸子がスペインリーグ挑戦に向けて、8月27日に旅立った。出発直前の取材に石川は「自分のレベルアップのためにチャレンジしてきます」と元気な声で意気込みを語った。スペインでプレイすることは、昨年のオリンピック世界最終予選(6月、マドリード)に出場後、ヨーロッパの選手に触発されて以来、石川の夢だった。

 石川は今春、シャンソン化粧品を退社。4月にはスペイン1部リーグの練習に参加している。今回スペインに旅立った、といってもチームと正式契約を結んだわけではない。現段階ではどこのチームも2枠の外国人枠はすでに埋まっていて、契約には至らなかった。石川はスペイン1部のイビサ(地中海のバレアレス諸島に属するスペイン領のイビサ島にあるチーム)の練習生としての参加が認められたのだ。ただ、練習生ではあるが、イビサで練習をしながらも他チームから声がかかれば契約を結べる好条件つき。契約に至っていない選手を練習生として参加させることを許可した懐の深いヘッドコーチのおかげで、スペインでの第一歩が実現したのだ。

 そのヘッドコーチとは、日本で開催された世界選手権時にスペインを優勝に導いた一人、当時アシスタントコーチを務めていたヘロナ氏。以前は男子のレアル・マドリードでアシスタントコーチを務めていたこともあり、今シーズンからイビサのヘッドコーチを務める。ヘロナ氏は石川について「30歳という年齢でまだうまくなりたいというガッツをぜひ見てみたい。サチコの可能性を応援する」と日本での代理人を通してコメントしている。

「日本の代理人」と書いたが、今回のスペイン挑戦の経緯は、世界のスポーツ界に精通している大手エージェントについて交渉してもらったわけではない。昨年、世界最終予選の際に日本チームの通訳として帯同した岩瀬裕子氏に石川本人が自分の意志を話して仲介役になってもらったことから始まった。
 さらにスペインに在住する2名の日本人にも援助を依頼し、スペインのチームに履歴書や自分のプレイしているビデオを送り、みずから売り込んでこのチャンスを獲得したのだ。誰もが交渉のプロではなかった。でも熱意だけは負けなかった。

 スペイン1部リーグは10月10日開幕。本日、9月2日の練習から参加する。イビサからはシーズン中の練習帯同は可能と言われているが、石川自身は「3か月間をひとつの目標に」頑張る予定だ。ただ、プロの世界であることから、やってみないことにはどうなるかまったくわからない。明日の保障など何一つない。

「でも、行くしかなかった。行くことから始めなければならなかった。今はただ、契約できるチームを探すために頑張ってきたい」(石川)

 彼女の持ち味は当たりの強い体から繰り出すドライブインとディフェンス。右膝の故障から復活したこの2年間は、体作りに一層力を入れている。練習生としての参加であっても得るものは大きいはず。自分の持ち味がどこまで通用するか、力をぶつけてきてほしい。


石川幸子
1978.8.18生まれ/178㎝/SF/甲子園学院高→シャンソン化粧品

【日本代表歴】
■2005年/アジア選手権、東アジア競技大会
■2008年/オリンピック世界最終予選


Posted by yota at 00:23  取材の現場日記