2009.07.26

ジョーンズカップ情報〈日本編〉

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ジョーンズカップの取材に行ってきました。7/22~24の3日間(試合観戦は2日半)。事前に取材申請をしていなかったにもかかわらず、現地で取材を承諾してくださった台湾協会の皆様に感謝します。

ジョーンズカップで見えた「日本の現況」と大会で得た「アジア各国情報」を紹介。インターハイを挟みながら、順次アジア選手権に向けての情報など掲載します。


■食中毒事件

現地の報道にある通り、24~25日にかけて、大会に出場している選手が食中毒の症状を訴えた。25日のお昼頃、私のところにも台湾でお世話になった記者から連絡が入った。

現地記者によると食中毒にかかったのは20選手以上で、日本は竹田謙、網野友雄、竹内公輔の3人。各国の主力選手では、韓国はキム・ミンスとイ・ドンジュン、イランはハメッド・ハッダディ、レバノンはブライアン・フェガーリ、タイペイはティエン・レイら。

選手村となったホテルの食事が原因だろうとのことだが、外食での可能性もあるので調べ中だという。しかし、これだけ多くの選手が同日に食中毒になったことから、ホテルの食事で発生した可能性が高く、いずれにしても大会運営側の責任が問われている。

現地からの聞き伝えだけなので不明点は多いが、あまりにもリタイアする選手が多かったので、一時は最終日の大会運営に黄信号がともったほど。結局、最後まで大会は続行されたが、後味の悪い大会になってしまった。選手たちの体調が気になります。日本選手は27日帰国。

多災多難 約旦蔽日09/07/25 ジョーンズカップ公式サイト
戰報》多災多難 日本損兵折將
戰報》日本僅存五人應戰 光華佔便宜搶下第二勝


■照準はあくまでアジア選手権

当然のことながら、どこのチームも照準はアジア選手権にあるわけで、この大会は試しながら調子を上げているといったところ。タイペイAやイランなどは多くの選手を登録しており、試合ごとに主軸以外のエントリーを変えていた。

どこの国もこの大会にピークを持ってきていないためか、試合中に中だるみする時間帯が必ずある。そんな中でも、勝負所でいかに持ち味を出して勝利に結びつけるか。これができているチームが上位にいる。

中にはヨルダンのように「2年前、この大会で韓国に負けているので、韓国には絶対に勝ちたかった。試合は勝つことが大事」(マリオ・パルマHC)というような、どの試合にも気合いを入れているチームもあった(ちなみに2年前、U24代表が出場した日本もヨルダンに勝っている)。そのヨルダンはイラン戦で乱闘事件を起こし、ジャッジに対して不服を申し立て試合を放棄したにもかかわらず(※)、その一敗だけで大会を終えた。

※23日に行われたイラン×ヨルダン戦にて、試合開始3分も経たない時間帯にリバウンド争いで接触事件があった。イラン#15ハッダディがリバウンドを取る際にヨルダン#6ジャマール・サマラに肘が当たる→これに対してヨルダン#6サマラが去り際にエルボー。→さらにこれに怒ったイラン#15ハッダディがヨルダン#6サマラを押し出す暴行。これにより、当事者2人にアンスポーツマンライク・ファウルが課せられた。このジャッジを巡って、ヨルダンのHCが不服として試合を放棄。イランが20−0で勝利した。ヨルダン側の見解としては、当該選手がプレイ後に自チームの選手に暴行を起こしたと判断。ディスクオリファイリング・ファウルにならないことを不服として試合を放棄した。

イランはたった3分しか戦っていないにもかかわらず、勝った瞬間に大喜び。前哨戦とはいえ、やはり公式の国際大会。ライバル心がメラメラと燃えているのがわかる。この中東のライバル対決は、本番で対決することがあれば見ものになるに違いない。

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勝利の瞬間、真っ先に喜んだのは乱闘の張本人イラン#15ハッダディ


■ケガ人&アクシデント続出!

22日のイラン戦で石崎巧が左手の甲と指のあたりを骨折。試合中に病院に行き、翌日、緊急帰国した。その前日までは山田大治が手を負傷してレバノン戦とフィリピン戦に不出場。柏木真介はレバノンとフィリピン戦には出場したが、足首に疲労性の痛みを抱えているため、休養を取って22日以降の試合は出場していない(ユニフォームにも着替えていなかった)。25日のヨルダン戦では、前半終了間際に桜井良太が腰を強打し、26日の最終ゲームは出場していない。また五十嵐圭も足首痛で大事をとって、最終戦に不出場。負傷や食中毒にかかった選手計7人が出場できないため、最終戦は折茂武彦、伊藤俊亮、山田大治、岡田優介、金丸晃輔の5人で戦った。日本は1勝7敗で最下位に終わった。

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ものすごくストイックに練習を頑張る石崎巧
日本代表でチャンスをつかんでほしかっただけに、離脱は残念


■迷走中の日本

大会を通じて立ち上がりが悪い。観戦したイラン戦は0-11からのスタート。カザフ戦は0-7、2-14という立ち上がり。その理由は相手にアジャストできていないから。特にカザフ戦では、一番やられてはいけないリバウンドを取られて速攻というパターンを繰り返された。高さがある国に対し、相手の得意とすることをいとも簡単にやられてしまっては、リズムがつかめるはずがない。

それでも終盤には追いつくところまではいくが、勝負の波を手繰り寄せる力はなかった。この2戦でしいて良かった点をあげるとすれば、イラン戦で竹内公輔が218㎝のハッダディを相手に外に出てスリーを決めたり、桜井がポイントガードとして突破力を発揮して流れを作ったことか。

東アジア選手権で出来たこと、出来ないことを確認しながら精度を上げていく時期でなければいけないにもかかわらず、ヘッドコーチが変わって、まるでチームを一から作り直して戦うスタイルを模索している“迷走”状態だった。竹内譲次が不在だとか、ケガ人が多いとかマイナス要因はあるだろうが、それでも、大会を通してチームが上向きになっていくとか、やりたいことが明確になっていけば負けていても収穫があったといえるだろう。けれど7月23日までの試合では、日本は何を持ち味とし、何を出して戦うのか、見えてこなかった。

その後、現地で観戦した人の話では、最終戦は5人で戦うことに開き直りが見え、何かを見出そうとベンチもコートの選手も一丸となって戦って、大会を終えたとのこと。(日本代表についてはまた後日書きます)

ケガ人の状態、今後のメンバー編成については7月26日現在、公式には何も発表されていない。


■7月22日、23日時点でのコメント

倉石HC(7月23日、カザフスタン戦後)

――現在の状況は?
「チーム状態は最悪。ケガ人が多いために選手たちがポジションを複数やったり、違うポジションをやらなきゃいけない。ポジション変えると今度はセットができない。この状況を何とかしなくてはいけない。だからアジア選手権では思い切ったことをしなくてはならない。そうしないと戦えない」

――思い切ったこととは具体的にいうと?
「具体的には色々と考えているところだが、思い切った改造をしなければダメだと思う。ホッブスがやってきたファンダメンタルを重視すること、日本らしさを見つけていくことは継続してやっていくが、この状況を強化部にきちんと報告したうえで、今後、日本がどう戦っていくかのプランを詰めたい」

――金丸選手の日本代表入りについてと、この大会での評価。
「金丸はオフェンスはすごくいいんだけど、ディフェンスができない。でも突然日本代表に入ってディフェンスをやれというのはかわいそうな状況であって、彼はゾーンでもマンツーでもローテーションがわからないので、今は教えているところ。ディフェンスができないから出場時間が短くなっているだけで、出したら点数は取ってくれる。こういった若手をどんどん育てなくてはいけない」


桜井良太(7月22日、イラン戦後)

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――チーム状態は?
「見ての通り、いい状態ではないです。ケガ人が多いから僕がガードをやったり、この前は(山田)大治さんがいなかったので4番をやったり。自分たちがやりたいことを試す前に、試合そのものがきっちりできていない状態」

――状態がよくない原因は何か?
「練習ができていないのが原因だと思う。アメリカに行く前もほとんど1日しか練習していないし、台湾でも試合が続いて練習ができていない。やりたいことを練習でやってから試しているといった状態ではないです。それでも、試合をしながらチームを上げていかなきゃいけないですけど」

――石崎選手がケガして1番をやったり、五十嵐選手と2ガードをやったり、3番をやったりしているが、状況に応じてポジションが変わることに問題はないか?
「今日は久々というか、突然1番をやって最初は焦ったけど、違和感なくやれた。さすがに4番は無理だけど、1番から3番までは問題なくやれると思う」


竹内公輔(7月22日、イラン戦後)

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――敗戦が続いている原因は?
「勝てるゲームを落としているのは自分たちの甘さがあるから」

――ハッダディとの対戦で何か得られたか?
「あの高さは脅威だけど、やれないことはない。ハッダディはそこまでパワーがないので、ディフェンスで体を張るしかないです。今回の遠征でイランやアメリカの高さが経験できたのは、アジア選手権を前にして良かったと思う」

――今日はハッダディを外に誘き出してスリーを打つことに成功していたが。
「僕が外に出たら向こうもついて来れないと思うし、こっちはこっちで頭を使ってやりたい。これまでの試合はそんなにスリーを打ってなかったんですけど、今日は相手がデカイのでそういう攻めも有効的かなと。日本人の場合は色々考えて戦わないと、国際大会はやっていけないと思う」


金丸晃輔(7月22日、イラン戦後)

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――日本代表入りした時の気持ちは?
「うれしかったです。できるだけ自分良さを出そうと思いました」

――ここまでプレイした手応えは?
「プレイングタイムがなかなかもらえないけど、限られた時間でどれだけできるかが課題です。自分は大学でスタートで40分出ているから、あとから出て行くことは難しいと感じています。毎日違う相手とやることも、勉強になっています」

――ユニバと日本代表の違いは?
「フォーメーションがわからないことばかり。チームワークもどうやって溶け込んでいいのか、まだ全然わからなくて戸惑いもあります。この短い期間でどれだけ合わせられるかと、自分に言い聞かせてやっています」

――ユニバで得点王になった感想は?
「自分のシュートが世界に通用するということがわかったので、けっこう自信がつきました」

――自分が日本代表でアピールできるものは何か?
「自分、ほんとシュートだけだと思うんです。だから、シュートだけは負けたくない」


Posted by yota at 23:45  FIBAアジア選手権