2008.07.18
男子世界最終予選、佳境!

写真はオリンピック出場権を得て観客とともに喜ぶスペイン代表(女子OQTより)
男子のオリンピック世界最終予選(Olympic Qualifying Tournament=OQT)@アテネは、いよいよ決勝トーナメントに突入した。
世界最終予選での出場枠は女子5枠、男子は3枠。女子は準々決勝で勝った4チームが出場権を獲得する「勝ち抜け」方式で、残りの1枠を準々決勝で負けた4チーム間が争うという天国と地獄の“エグイ”過酷さがあった。男子の場合は準決勝に勝利した2チームが出場権を得て、準決勝で敗れた2チームによって最後の1枚を争う、トーナメント方式のいわば正攻法。だが、たった3つしかない枠を勝ち取るには、最低4試合戦って勝ち進まなければならないので、男子も超過酷。
このOQTが復活したのは92年のバルセロナ五輪予選以来16年ぶり。当時の大会に出場した日本女子は、予選リーグで三つ巴の末に代表決定戦(※5位決定戦)に回れなかった悔しい経験をした。当時の選手に聞くと、「はじめて世界での手応えを感じることができた」という大きなステップを踏んだ大会となり、この時の主力が96年のアトランタ五輪で予選リーグを突破する原動力となったのだ。この後、オリンピック出場権は世界選手権優勝国と、大陸予選によって決めるようになった。
※すでにオリンピック出場を決めていたユーゴスラビアが内戦状態にあり、国連安保理の制裁措置が開始。ユーゴスラビアがオリンピックに出場できない時のために、出場4か国を決めるほかに、補欠枠として5番目の代表国を決めることになった。結局、補欠となったイタリアがオリンピックに出場した(バルセロナ五輪当時、女子はオリンピック出場国が8か国しかなかった。女子は96年アトランタ五輪から出場国が12か国になった。男子は76年モントリオール五輪から12か国出場)。
女子の世界予選の取材を通じて感じたのは、始まる前は時期的に「五輪前哨戦になる大会」と謳う関係者もいたが、そんな類の生やさしい大会ではなかったということ。勝てばオリンピック出場で天国、負ければ五輪予選に2度負けたという屈辱が残る地獄の大会。どのチームも、どの試合も、逼迫したムードの中で行われる真剣勝負の場だった。日本は今後、男女とも世界最終予選で出場権を勝ち取るのは難しいだろう。けれど、この大会はオリンピックに出る力を持つチームと対戦できるわけで、世界選手権に出るのと同等の価値があると思う(もちろんアジア予選でオリンピック出場権を得られれば一番いいのだが、経験という意味では、ここで世界のトップレベルと戦えることは貴重)。特に、アジアで勝ち抜くのが難しい日本男子にとっては、世界最終予選に出ることを最低の目標にしたい。
そこで、FIBAに聞いてみたかった。どうしてこの時期にOQTが復活したのか。このOQTは今後も続けていくのか。
「OQTを開催したのは大陸間に実力差があるので、“真の強者”をオリンピックに出場させるため。そのシステムが世界予選方式なのです。そして、今後はオリンピック、世界最終予選、世界選手権の3つをFIBAの3大大会にしたい」(FIBA会長・ボブ・エルフィンストン氏)
このインタビューは7月25日発売の月刊バスケットボールに掲載したので、続きはぜひ誌面をご覧ください。インタビューは突撃取材で、その場でFIBA広報の了承を得て実現したものなんですが、突然にもかかわらず快諾してくれたFIBA会長ボブ・エルフィンストン氏と事務総長のパトリック・ボウマン氏に感謝します。(両氏には2010年からのルール改正についても聞いています。ただ、通訳を入れて各15分という短い中では基本事項しか聞けず。ルール改正についての記事は、改めていろいろな人の声を集めたいと思います)
「FIBA3大大会」である世界最終予選が今日7月18日から「J SPORTS」で生放映されます。観られる環境の方はぜひ観戦を!(再放送もあり。放映予定は変更することがあるので、詳しくはJ SPORTSのホームページ参照)。
2008 FIBA OLYMPIC QUALIFYING TOURNAMENT FOR MEN公式サイト
J SPORTSバスケットボール公式サイト
FIBA北京オリンピック世界最終予選 放映スケジュール
7/18(金)18:50~準々決勝1 クロアチア vs カナダ/J sports ESPN
7/18(金)21:20~準々決勝2 スロベニア vs プエルトリコ/J sports ESPN
7/18(金)25:20~準々決勝3 ドイツ vs ブラジル/J sports 2
7/18(金)27:50~準々決勝4 ギリシャ vs ニュージーランド/J sports 2
7/19(土)24:50~準決勝1/J sports 2
7/19(土)27:20~準決勝2/ J sports 2
7/20(日)25:50~出場決定戦プレイオフ決勝(準決勝の敗者同士の対戦)/J sports 2
【追記】韓国代表について
アジアということでレバノンと韓国の動向に注目していたが、両国とも2敗して予選リーグ敗退。特に韓国はカナダ戦において、前半で16点のリードを奪っておきながら、終盤にプレスをかけられ、残り34秒に逆転されて負けを喫した(77-79)惜しい試合だったとか。
韓国代表はヘッドコーチが変わり、メンバーも徳島のアジア選手権で若返ったメンバーより、ガードとフォワードがさらに若返っていて、大会前は「このメンバーで大丈夫なんだろうか?」との声が国内で出ていたほど。今大会は特にハ・スンジン(221㎝)がプレイタイムをもらえていないのと、アジア選手権でチームを牽引した3人のPG(シン・ギソン、キム・スンヒョン、ヤン・ドングン)が選ばれていないのが響いているのではないだろうか(シン・ギソンは年齢的にアジア選手権で代表は引退ということだが、残りの2人についてはケガという理由。脂の乗っている時期だけに、ケガで辞退というのは疑問が残る)。韓国の報道によると、ハ・スンジンは膝を痛めているとのことで、カナダ戦は一度もコートに立っていない。そんな中で、今大会は23歳のガードとフォワードが台頭(チョン・ヨンサム/187㎝、チョン・ジョンギュ/188㎝、ユン・ホヨン/196㎝)。日本のライバル国は、OQTに出場したことで選手層が厚くなっている。





