2008.06.16

マドリードでの疎外感

世界最終予選@マドリード〈11〉

今、スペインからの帰国準備をしている真っ最中であり、同時進行で誌面に掲載する原稿を書いている途中。大会レポート(総括)は改めて掲載するが、どうしても、マドリードの地にいるうちに一言だけ言いたいので、最後の更新をします。

今大会、切符を獲得できなかった敗因はたくさんある。

何を軸として戦うのか見えてこなかったこと。呼吸が噛み合わずにミスの応酬で流れが途切れてしまったこと。ゲームの流れに合わない選手起用・采配に疑問が残ったこと。戦える手ごたえをつかみながらも、詰めが甘くてみすみす勝利を手離してしまった最大の要因は、やはり、チーム全員が直前まで揃わなかった準備期間の短さから来る連携不足だろう。今回は完全に一つのチームになりきれないまま終わってしまった。

世界最終予選は、どこの国も死に物狂いで切符をつかみに来ている大会だ。

中国代表はオーストラリアの名将トム・マーHCをはじめ、スカウティング団が大挙して試合を分析していた。北京五輪に出場する韓国代表のコーチ陣も偵察に来ていたし、チャイニーズ・タイペイは予選リーグで敗退してから、準々決勝、準決勝をチーム全員で観戦していた。日本からはWリーグのヘッドコーチが数名来ていたが、今の日本のバスケットボール界の関係者の中で、一体どれだけの人が、この世界最終予選に向けて協力体制を取っていたのだろうか。バックアップ体制含めて一つのチーム。日本協会が内紛なんかしている場合ではないのに。

最後まで一つのチームになろうと、もがいていた選手たち。キューバ戦終盤、必死にルーズボールを追って1点差まで詰め寄った選手の姿を見て、猛烈に悔しさが込み上げてきた。

今回の敗戦は現場(コーチングスタッフと選手たち)の力不足による結果であることは間違いないが、協会トップの利権争いによる内紛によって、五輪予選を戦う“万全の体制”を作れなかったことは事実。協会内紛は今にして始まったことではない。だから日本代表は、資格停止処分だとか、五輪出場権を得ても参加できないかもしれない等の話が出ても、ただ、目の前の予選を戦うしかなかった。

小磯選手はすべての試合が終わったあと「今後は選手が集中して臨める環境を作ってほしい」とコメントした。日本中が彼女たちを応援してあげられるような、追い風の中で戦わせてあげたかった。

そして、日本代表には、5枚目(12番目)の切符を争う死に物狂いの試合を見てほしかった。その場に自分たちが立ってない悔しさを感じ取ってほしかった(日本代表は今日の決勝を見に来ていなかった)。

メディアが検証することも大事だけど、現場が肌で感じたものこそ、次に生かされなければならない。現場サイド、協会強化部から今大会の検証を一刻も早くにすることを望みたい。検証からの継承がないばかりに、日本女子はアテネ・オリンピックから時が止まったままだ(男子代表に関しては、言わずもがな。時が止まっているどころか、時が失われている)。


Posted by yota at 11:02  FIBA五輪世界最終予選