2007.10.04
“バスケの街”の国体〈1〉今、日本で一番熱いバスケシーン

JR東能代駅ホームに設置されたバスケットリング
秋田わか杉国体は、成年男子は千葉、成年女子は秋田、少年女子は愛知の優勝で幕を閉じた。そして、本日10月4日、全県出場の少年男子の決勝を残すのみ。
少年男子のメイン会場は能代工のお膝下、能代市総合体育館。自分としても、「能代カップ」の取材で何回も通い、多くのチームと指導者から学ばせてもらった場所。「バスケの街」で行われる国体をぜひとも観戦したいと思い、2日間ではあるが強行スケジュールで能代に飛んだ。そこには、想像以上の盛り上がりを見せるバスケの街の熱気があった…!
能代市総合体育館は人・人・人……。北国の10月とは思えない日差しの強さが、余計に熱気を感じさせる。毎年、ゴールデンウィークに開催される能代カップを楽しみにしている能代市民は、バスケット観戦のしかたも熟知しており、年季が入ったオールドファンたちは、お弁当と座布団持参で会場にやって来る。試合開始2時間前の朝8時には数百メートルの長蛇の列(インターハイもそうですね)。2階席には立ち見ができ、その人だかりが二重にも三重にもなり、今にも上から人が降ってきそうなほどの密着度になっていた。秋田は決勝まですべて圧勝。いくら隣のコートで接戦が行われていようとも、地元ファンは能代工の選手たちの動きから目を離すことはない。能代市民は「ホーム」で行われるこの国体で、工業(地元の人は能代工のことをこう呼ぶ)の活躍を心待ちにしていたのだ。
さらには、「能代カップに出場して育てられた」という多くの指導者や、多くのOB選手たち(能代工OBのみならず、成年国体で敗れたチームの選手含む)も会場を訪れている。優勝した愛知県少年女子の選手たちも、決勝のあとに「一度、ここに来てみたかった」と、ひょっこりと体育館まで足を運んでいた。
国体のメインとも言える少年男子が能代市開催ということで、この熱気は予想されていたことでもあった。だが、平日の日中であることと、立地の不便さ(能代市総合体育館の最寄であるJR五能線の能代駅、JR奥羽本線の東能代駅に停車する電車は1時間に1~2本)を考えると、これまでの国体では考えられないほどの盛り上がりだ。能代市総合体育館のパンフレットを見ると、移動式観覧席を入れて定員2,012席となっている。さらにコートサイドに設置された早い者勝ちの特等席と、立ち見の人数を入れると、2,500~3,000人は入っているだろうか? bjリーグ2008-2009シーズン参入は見送りになってしまった秋田だけれど、この能代市民の熱を何とかつなげていけないものだろうか。

多くのオールドファンが声援を送る。多分、休日だったら満員札止めだろう

天気の良さも人を集めた要因に。体育館の外には郷土料理の出店が並び、
無料の飲み物を置いた休憩所もある
インターハイで優勝した秋田(能代工単独チーム)は第1シード。組み合わせに恵まれていることもあり、すべて100点オーバーで決勝に進出。準決勝の相手は東京。ここ数年間、苦手としていたセネガル人就学生を擁する東京が相手であっても、これをモノともせずに格の違いを見せつけた。
一方の右サイド(第2、第3シード側)は強豪校が集まったこともあり、準々決勝からは大激戦! 最大16点のビハインドをひっくり返し、延長で京都(洛南主体)を倒した福岡(福岡大附大濠、福岡第一主体)と、宮崎(延岡学園、小林主体)に苦戦しながらもこの1年で地力をつけた宮城(明成単独チーム)がベスト4に進出した。そして両者の対戦となった準決勝も見応えある一戦となった。追いかける形となった宮城は、マンツーマン、ボックス&ワン、トライアングル&ツー、マッチアップゾーンと4種類のディフェンスで対抗し、残り5分に一度逆転。だが、最後はぶ厚い選手層を誇る福岡が振り切り、6点差で決勝進出を決めた。
決勝は秋田vs福岡のカード。決勝まで圧勝で勝ち上がってきた秋田と、苦しみながらしのいできた福岡の対戦。対照的な勝ち上がりながら(インターハイ時とは逆)、今年、どちらも本命にあげられており、頂上対決は必見! 決勝戦の日(今日)、自分はどうしても抜けられない仕事があるため、決勝を見ずして帰らなくてはならず、何とも後ろ髪を引かれる思いで能代をあとにした(国体取材も仕事では?と言われそうだが、これは自腹取材・・・こんなことばかりですが:苦笑)。
少年男子決勝はテレビ放映があるので、バスケの街で開催される戦いをぜひ見てほしい。次のエントリーでは、決勝を前にした両チームコーチのコメントを紹介します。
テレビ放映 10/4(木)NHK教育15:30~16:30(録画)
秋田わか杉国体競技ライブ配信
写真で見る「バスケの街」能代

JR能代駅のホームには、2つのバスケットリングがある。
能代工時代の田臥勇太がモデルを務める「籠球王国」のポスターも貼ってある

同じくJR能代駅のホームには、燦然と輝く「全国優勝57回」の看板が

秋田ではなく、「能代工業」と書かれた試合結果表も地元ならでは。
これも、JR能代駅に貼り出されてあったもの

能代市総合体育館内に飾られてある平成3年時「3冠」達成メンバーの手形。
歴代能代カップのポスターも飾られてあり、さながら体育館は能代工バスケットボール・ミュージアム





