2007.08.05
死闘!レバノンvs韓国

「事実上の決勝戦」――との呼び声高かったレバノン×韓国のセミファイナル。期待通りの好ゲームの中、レバノンがエース#15アルハティヴの活躍(32得点)で、2点差で激戦を制してファイナル進出を決めた。
序盤、主導権を握ったのはレバノン。広く張り巡らせたマンツーマンでプレッシャーをかけ、#11ボーゲルのシュートで16-10と先行。韓国はレバノンのフォワード陣の高さを考慮してか、200㎝の#15キム・ミンス、#14サンドリンをフォワードとしてスタメンに起用するが噛み合わず、すかさずセンター#4ハ・スンジンを投入。3-2ゾーンを仕掛け、切り札#6ヤン・ドングン、#11キム・スンヒョンの2ガードラインナップにする。今大会の韓国には過去のような強烈なシューターはいなかったが、ここからは3P攻勢が光った。ガード陣のペネトレイトとスクリーンの組織プレイで#10キム・ドンウが2Qだけで4本の3Pを沈める。「これぞ韓国!」のプレイを見せけつて前半終了間際に逆転。5点リードで折り返した。
しかし、ここからがレバノンのしぶといところだった。後半に入るとレバノンはエース#15アルハティヴが1on1から怒涛の攻撃で一人で連続13得点。逆に韓国はシュートがリングに嫌われて7分間ノーゴール。韓国はハ・スンジンがコートに立つと2-3ゾーンや、アルハティヴに対してボックス&ワン、ハ・スンジンが下がるとマンツーマンなど様々なディフェンスを仕掛けるが、それでもアルファティブは止まらない。さらにはオフェンス・リバウンドを支配したレバノンが4Q残り7分には最大12点のリードを奪った。
韓国はセンター陣のポストムーブで猛追するものの、フリースローミス、パスミスが積み重なってあと一歩のところで逆転には至らず。残り1分を切って5点を追いかける韓国は、キム・ドンウの3Pが決まって残り6秒で2点差。ここからはファウルゲーム。レバノン#9バラは4本のフリースローを得てすべて落としたが、そのこぼれ球を支配してレバノンが76-74で勝利を収めた。
2大会連続3度目の決勝進出を決めたレバノンは喜びを爆発させた。
「アルハティヴは素晴らしい活躍をしてくれたが、彼を生かす周りの活躍も素晴らしかった。韓国はこの大会の中でも優れているチーム。勝つことは難しかったが、ディフェンスから良い結果をもたらした」とレバノン・ラッツァHC。
「何度も逆転できるチャンスがあったが、終盤でミスが多かったのが悔やまれる」と韓国チェ・ブヨンHC。
終盤にフリースローをミスしたうえにリバウンドも支配されてしまい、自分自身に腹を立てたのか、ハ・スンジンは試合終了のブザーが鳴るとともに、怒りともいえる雄叫びを上げながら号泣し、足早にロッカールームへと去っていった。奇しくも、8月4日は22歳の誕生日だったが、みずからを祝う勝利を引き寄せることはできなかった。
一方の準決勝はイラン×カザフスタン。イランが出足からディフェンスのプレッシャーと組織力で1Qを26-7と圧倒。ここで勝負は決した。最終スコアは75-62。イランが初の決勝戦へと駒を進めた。
「誰も私たちが成功を収めるとは思ってなかったと思うが、今日の私たちは大きな成功を収めた。あと一試合勝てばオリンピック。レバノンには2次リーグで敗れているが、レバノンの#11と#15を止めることが大きな作戦となる」と、イランのトローマンHCは自信に満ちた表情で語った。
………
北京行きの最終ステージとなるファイナル4。特に日本が今大会戦ったレバノンと韓国の両者の戦いは壮絶を極め、今大会ナンバーワンのゲームとなった。オリンピックに出るには、ベスト4からひとヤマもふたヤマも試練を乗り越えなくてはならない。その舞台にも立てなかった日本。取りざたされている精神面の弱さだけではなく、技術的にも、チーム創り的にも、これら上位4チームとは開きがあったと言わざるを得ない。五輪の夢が敗れたあと、再び気持ちを持ち直したはずなのに、チャイニーズ・タイペイ戦はモチベーションを保つことができずに、ふがいない戦いを露呈した。7位決定戦のカタール戦をしっかりと締めて終えることが、最後の使命だ。





