2007.08.07

アジアの中の日本の位置

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FIBAアジア選手権のすべての戦いが終わった。日本代表や、他国の戦いぶりについてはこれから各媒体に寄稿します。アジア選手権の話題は山のようにあり、ここでもいろいろと取り上げたいが、まずは締切が終わってから。その前に、これだけは先に伝えたい。


■「やるべきことをしなかった」からこその8位

すべての戦いを見届けて、今大会の日本代表の戦いはふがいなくもあり、とても残念だった。その前提には強化の一貫性のなさ、協会幹部の指導力のなさに問題があったことは紛れもない事実。でもバスケットボールという競技をとらえたときに、敗因はそれだけではない。今大会の日本はディフェンス、リバウンド、フリースロー、戦う気持ちといった「コートでやるべきこと」をやらずして負けてしまった。このことは、試合を見ていた者なら誰もがわかることだと思う。

どこのチームに勝った、負けたという結果で言えば、上位8チームには全勝がなく実力は混沌としたものだった。でも、自分たちの力を大舞台で発揮するチーム力の差は、ベスト4とそれ以下では大きな開きがあった。上位チームには大会を戦い抜く明確なチーム創りと、自分たちの強みをどこで出すかのゲームプランの駆け引き、それを大会を通して行うスタミナがあった。ゲームのアヤが出てくるのはそれらが備わってから。今大会の日本はまだ駆け引きをするレベルには至ってなかった。だから力負けだ。

力が発揮できなかった最大の要因は、昨年まで日本が誇っていたタフなディフェンスが崩壊してしまったこと。そこから、ズルズルとやられることで、精神面の立て直しまでも効かなくなってしまった。最後の記者会見で佐古はキャプテンとして「こういう形の最終戦になりましたが、選手は精一杯やったと思います」とまとめた。現状ではそうだったのかもしれない。だが、本音では思うように動かない体と格闘し、心だけで戦わざるをえない自分自身に悔しさを抱きながらプレイしているようにも見えた。だからこそ、若い選手たちには、先輩たちが犯してきた経験という名の失敗を無駄にしてほしくはない。


■「アジアの中の日本の位置」を見極めることから再スタート

8位という結果を受け、強化体制の見直しが急務であることは誰もが望んでいることだが、大会が終わった今すぐに実行できることは「アジアの中の日本の位置づけ」を見極めることではないだろうか。

大会前の展望で(この場やフリーバス等)「東アジア、中東、旧ソ連勢とスタイルが多様なアジアを、しかも6連戦の中で勝ち抜くのは簡単なことではない」と書いたが、今大会は今まで以上に混戦を極めた大会となった。加熱ぶりに拍車をかけたのは、欧米のコーチ陣がもたらした強化策や、帰化選手の増加。そして何より、どこの国にも五輪切符のチャンスがあった背景があげられる。実力的には欧米諸国に劣るアジアだけど、人種の種類とバスケットスタイルの多様化を考えると、ひょっとしたら、大会を勝ち抜くことは5大陸の中で一番難しいのかもしれない。

昨年と今年の2年間、「世界とアジアにおける基準」を、選手や関係者だけでなく、ファンも知ることができた。それこそがこの2年間、ホームコートで国際大会を開催した意義ではないだろうか。ホームコートで史上最低の8位という結果を収めたことは、事実であり屈辱。アジアの中の日本の位置を見極めることから、再スタートを切らなければならない。


Posted by yota at 11:31  FIBAアジア選手権