2007.08.03

日本の北京行きがなくなった長い1日〈2〉

■石川武専務理事(強化担当理事)「五輪予選敗退」について緊急記者会見


韓国がカザフスタンに敗れ、日本の準決勝進出の道が閉ざされたその直後、メディアからの要請で石川武専務理事の緊急記者会見が行われた。グループIの1位決定戦、イラン対レバノン戦の真っ最中のことだ。

石川専務理事は「今回は何としても30数年ぶりの五輪出場権を得る、そのために優勝するという夢を選手、ヘッドコーチに託しましたが結果はかなわず、日本協会として非常に責任を感じております」と挨拶を述べたあと、メディアからの質問に答えた。

8大会連続五輪出場できない現状については、「一番大切なことは選手以上に、コーチの制度を含めて養成していかなければならないということ。指導者の養成が立ち遅れていたことが、五輪出場に長い時間がかかっている問題」と語ったうえで「今大会は最強のつもりで臨んだが選手たちは意外と貧弱だった」という言葉を並べた。

そして、ヘッドコーチと強化部長の責任進退問題については「責任はそれぞれにある。私個人の考えはあるが、まだ大会が終わったわけではないし、今言うべきことではない」とし、今後の強化方針についても「強化は1日も休むわけにはいかないので早急に決めることはスタートしなければならないが、内容についてはじっくり時間を掛けて検討したい」と語るにとどまった。

そのほか・・・多くの質問が記者からあったのだが、この記者会見では形式的な答えしか出てこなかったので、内容としてはあまりなかったように感じた。一番大事なことが抜けている。

それは、日本代表の戦いぶりを「貧弱」の一言で片付けてしまい、何が悪くて、どうしてこうなったのかが語られていないから。確かに、今大会の日本代表は連戦を戦い抜くタフさが見られなかった。それを「貧弱」というのなら、日本代表を貧弱に育ててしまった自分たち首脳陣が行ってきた強化を省みる言葉はないのか。そして、これから負けないチームを作るためにはどうしたらいいのか。そこが聞きたかった。でも、この会見じたいがメディアからの要請で、首脳陣の責任問題に終始してしまい、戦いや強化を総括する場でもなかった。

常々、石川専務理事や強化の人間に示してほしいと思うのは、日本のバスケットボール界をどのようにしようとしているのか、ということ。特に、世界選手権から今回の五輪予選の強化について、何が良くて何が悪かったのか。また今大会の結果を受けて「“何をどう”強化」していくか。強化のスタート時期を「早急に、急務に」なんていうのは当たり前のことだし、課題がわかったという報告も何度も受けている。今度はそれをどうやって前に進めていくか。展望の中身がない限り、いくら責任問題ばかりを追及しても、明るい未来は来ない。これは、世界選手権と五輪予選を戦ったホスト国だからこそ、そのために続けてきたことがあって、ファンは結果を待ち望んでいたからこそ、公に発表してほしいことでもある。その義務が日本バスケットボール協会にはある。


この記者会見のあとすぐに、日本は2次リーグ最後のヨルダン戦を戦った。引き続き、8/2を追っていきたい。(つづく)


Posted by yota at 12:38  FIBAアジア選手権