2007.08.04
死の6連戦が繰り広げられた多国籍選手権
今日から決勝トーナメント(準決勝・決勝)、順位決定戦が始まる。
ここまで1次リーグ・2次リーグは死の6連戦。2次リーグからは相当厳しい戦いが繰り広げられてきた。どこのチームも疲労困憊の中で戦い、ケガ人も多く出てきているし、集中力が切れたためか乱闘も起きている(※)。2次リーグをタフに乗り切ったチームがセミファイナルに進出している。
※2次ラウンド チャイニーズ・タイペイ×カタール戦にて乱闘が起きた。この際、2人の選手が本日8/4の試合に出場停止となる処分が、FIBAアジアのテクニカルコミッティーから下された。カタール#ダウド・ダウドとチャイニーズ・タイペイ#12のリン・チィンチェン。どちらも主力選手。
とにかく6連戦は厳しいものだった。
日本が2次リーグ最終戦で戦ったヨルダン。ヘッドコーチのマリオ・パルマ氏はアフリカの雄・アンゴラの土台を築き上げたコーチ。昨年はヨーロッパに渡っていたが(昨年の世界選手権で日本がアンゴラと対戦した時のヘッドコーチとは違う)、今年度からヨルダンのコーチを引き受けた。アジアを率いるのは初。
ヨルダン マリオ・パルマHC
このパルマHC。ヨルダンを強豪にした手腕は素晴らしいものだが、日本戦以外、実に5試合にわたって記者会見で不満を言い続けた。タイトな日程について時に口にする選手やコーチはいるが、不満を怒りとしてぶつけくるのはこのコーチだけだ。
「私たちは1次リーグで非常に非常に非常に厳しい組み合わせで(中国・フィリピン、イランと同組)3連戦行い、しかも試合時間もタイト。私はこれまで世界のいろいろな大会に出たが、こんなタイトなスケジュールで試合をしたことなどない。1次リーグと2次リーグの間には1日の休養日があるべきだ。こんな大会は信じられない!……(同じことを延々々々と繰り返す)」
皆、同じ条件のもとで戦っている。こういった不満は記者会見ではなくFIBAアジアに言ってほしいものだが、これも、アジアのバスケットの質・大会運営力を上げようと思っての苦言か。
ベスト8に残った中を見渡しても、この大会は一癖ある指揮管が多く出現してきている。中でもヨーロッパ人のヘッドコーチが多い。イランのHCはセルビア出身。レバノンのHCはユーゴスラビア出身。カタールHCはアメリカ人だ。今回はA代表で参加していない中国だが、A代表のHCはリトアニア人。何も外国籍を持っているコーチが素晴らしいというのではなく、バスケットボール先進国のノウハウを強化に生かしてくることは、その国のレベルアップにつながる。
イラン ライコ・トローマンHC
レバノン ドラガン・ラッツアHC
カザフスタン ヴィタリー・ストァブコフHC
そして、自国が誇る「緻密さ」の伝統を守り続け、なおかつ若手に切り替えているのが韓国だ。チェ・ブヨンHCはキョンヒ大学のヘッドコーチ。大学のほうは若手コーチにほとんどを任せており、現在はナショナルチームにすべてをかけている。ここ数年韓国は、KBL優勝チームの監督が代表のヘッドコーチを務めていたが、強化が手薄になったことで方針を変えてきた。
韓国 チェ・ブヨンHC
この大会は“アジア選手権”というより、まさに“多国籍選手権”。石川専務理事は先日の記者会見で「指導者の育成」に関しての課題をあげていた。ならば、多国籍選手権となった今大会を勝ち抜いていった各国コーチの指導力とチーム作りは見過ごしてはならない。今、アジアのレベルは急激に上がってきている。





