2006.11.27

勝利への渇望――女子代表

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チームとしてはまだまだ精度は甘いし、経験も浅い。でもこのチームは勝利に飢えていて、選手たちは結果を残したいと心の底から思っている。

「目標はもちろん優勝ですし、最低、決勝にはいきたい。特に、チャイニーズ・タイペイと韓国、この2チームには最近負け続けているので、絶対に負けたくない。やっぱり、負け癖がつくのはよくない。来年の北京予選までに経験を積むことはもちろんだけど、だからといって経験を積めばいいだけではなく、とにかく韓国とタイペイには負けたくない」(榊原キャプテン)

「自分は、サン(楠田香穂里)さん、エース(大山妙子)さん、マック(浜口典子)さんの時代にやってきた財産を受け継いだので、このアジア大会で、その時代を知らなかった後輩たちに見せないといけない。それに、来年オリンピック予選がある中で、「なんか、今までの日本と違うんじゃないか」というところを他の国に見せて危機感を持たせたい。今まで日本を引っ張ってきてくれた先輩たちに、自分たちだってできるところを証明したい」(大神)

現在の女子代表選手たちは、自分たちの世代でアジアの中で勝てなくなってきたことを情けなく思っているし、力不足を実感している。特に、榊原、山田、大神、そして今回はケガのためにメンバーから外れた石川や池田ら主力メンバーは、昨年のアジア選手権で20年ぶりに世界選手権の切符を逃したことについて、あの苦い経験を無駄にしたくないと心の底から感じている。それはもう痛切に。

昨年のアジア選手権からヘッドコーチもメンバーも変わり、今年はさらに若返った。6月のスペイン遠征の時はチームの気持ちがフワフワしていて、どこへ向かうのかと不安だった。遠征の終わり頃にようやく方向性が見えてきたが、それにしても、ここまでの強い意志ではなかったと思う。コメントから分かるように、意識の変わり方には目を見張る。

ここまで意識が変わったのは「ジョーンズカップの優勝が大きい」と主力たちは口をそろえる。

7月のジョーンズカップでは、「なんかやってやろうよ」(大神)と臨んだ大会だった。タイペイとイタリアと勝ち星が並びながら得失点差で優勝をもぎとった。韓国はWKBL選抜だったが、タイペイやイタリアは若手が混じりながらも代表チーム。日本と同じようなチーム構成の中で戦い、イタリアに勝ったことで自信がついたと榊原、大神、山田は言う。劣等感のかたまりだった日本代表が、急ピッチでオリンピックに出た先輩たちに追いつこうとしている。

11月24日、久々の公開練習で取材して、女子代表が動き出したことを実感した。

こんなにストレートに「勝ちたい」と聞いたのは久々。気持ちがいい。こういう思いがあるとき、チームはグンと伸びるものだ。

結果を残すという点でネックなのが、石川と池田がいないこと。この2人はリバウンドにおいても、ディフェンスにおいても、機動力においても、いろんな役割がある“仕事人”。日本のように組織的なチームにおいて、こういうバイプレイヤーは必要だ。特に石川のエースキラーぶりは国際大会でも通用していたので、今回はディフェンス面で苦労しそう。でも、その分、同じポジションの畑や中川の出番が増えるはず。特に中川はジョーンズカップの時はケガをしたために、台湾に同行することすらできなかった。今回は何かをつかんで帰ってきてほしい。

内海HCのバスケットはもともとシンプルだが、アジア大会を前にしては、短期間でチームを作るために、「リバウンド」と「走ること」この2点に尽きる練習をしていた。もちろん、オリンピック予選であるアジア選手権にはこのままのメンバーではないだろうし、もっと突き詰めた練習をしなければ勝ち抜くことは難しい。北京を目指すチーム作りという点においては、内海HCにもさらなる勉強をお願いしたい。仙台のオリンピック予選のような勝ち方は二度とできない。あの勝ち方は、対戦カードの妙とか、試合のあやとか、いろいろな要素が混ざったうえで起きた“奇跡”だ。それが起きるのもアジアのライバル関係がもたらしたものなのだが、アジアを勝ち抜く戦い方をつかんできてほしい。

このチームがどこまで成長するか、すごく楽しみになってきた。

ところで、ユニフォームがマイナーチェンジされていた。男子もそうなのかな。見てないけれど。


Posted by yota at 23:13  日本代表