2006.09.03
最終日に向けてのささやかな情報
☆国民3人に1人の視聴率
準決勝前、陽気でよくしゃべるスペインのメディアに聞いたところによると、「今スペインでは国民の3人に一人が世界バスケの中継を観ている。すごい盛り上がっているよ」とのこと。日本代表がスペイン遠征の際、クラブチーム選抜と戦うだけで地方局が空港から追っかけするほどのアツイ国だ。ラジオ放送も盛んで、広島では大声でしゃべり続けていたレポーターもいたっけ(あの人、さいたまではどこ行っちゃったんだろう?)。日本との時差は現在サマータイムで7時間。19:30試合開始だった準決勝はお昼の中継だったので、シエスタ(昼に長く休む習慣)の国としては、視聴率がアップしただろう。ファイナルも19:30スタート。はたして、国民全員観戦になるだろうか。でも、ガソルが出られないなんて…(涙)
☆熱狂的ギリシャ人サポーター
対するギリシャ人サポーターは熱狂的で有名。さいたまスーパーアリーナで聞こえる「ヘーラス(HELLAS)」とは「ギリシャ」という意味。地元開催のアテネ五輪では割れんばかりの「ヘーラス」コールが会場中を席捲していたし、昨年のユーロバスケット(ヨーロッパ選手権)にも、大量のギリシャ人応援団がセルビア・モンテネグロに乗り込んでいたとか。今大会は大量応援団ではないけれど、さいたまスーパーアリーナに「ヘーラス」がこだますると、女子代表がアテネ五輪でギリシャにやられちゃった悪夢を思い出す…。あの時の「ヘーラス」コールは地響きのようだった…。
☆「バスケットの国」の応援
だが、ここさいたまで一番熱いのはリトアニアの応援団だ。ソ連から独立した1991年のあと、リトアニアが五輪でメダルを獲ったのはバスケットボールだけ。しかもバルセロナ、アトランタ、シドニーと3大会連続銅メダルを獲得。「国技はバスケットボール」と、今大会リトアニアから参加している審判員、ロマルダス・ブラザウスカス氏もキッパリと宣言。応援団もバスケットボールを誇り思い、大きな国旗を持って勇ましい声援を送っている。彼らが発している「LIETUVA」はもちろんリトアニアというの意味で、発音は「リエトゥヴァ」。
☆こんなところで彼の名を…
ドイツのダーク・ノビツキーが、アンゴラ戦のトリプルオーバータイムで47得点取った直後のこと。携帯に1本の電話が。FIBAライターが書いた原稿を翻訳しているKさんからだ。
「聞きたいことがあるの。韓国人で「Her Jae」って選手は何て読むの?」
おお、まさしくそれは、私のバスケットボール観を変えてしまったスターの名。
「ホ・ジェ(許載)と読むのですよ。でも韓国選手がなぜ?」
「実はね、今日のノビツキーの得点が世界選手権で歴代5位にランクしたんだけど、このホ・ジェって人が90年の世界選手権で62点取っていてね、それが歴代1位だって原稿に書いてあったんだけど、読み方がわからなかったの」
ホ・ジェの名がこんなところに刻まれていたとは知らなかった!!!
1988年、自国開催のソウル五輪で選手宣誓をした大スター。バスケットボール界では「韓国の大統領」と呼ばれ、その存在感は絶大だった。サウスポーから放たれる鮮やかなジャンプシュートと、闘将ぶりは今でも目にやきついている。3年前に現役を引退し、今はKCCのヘッドコーチとなった。正直、コーチとしてはまだまだヒヨッコ。修行を積んで、一日も早くいいチームを作ってほしいと願うばかりだ。
ホ・ジェの「62点」が塗り替えられる大会は来るのだろうか。
☆ダァーーーク・ノビツキィーーー!
そのノビツキーに情を入れ込んでいるのは、試合のアナウンスを担当しているパトリック・ユウさん。JBLや広島ラウンドでお馴染み。魂を感じる張りのあるステキなお声の持ち主。
世界選手権のラストを飾る2ゲーム、7位決定戦のドイツvsリトアニアと、ファイナルのアナウンスを担当するそう。3決後にお会いした時には「ラストにダァーーク・ノビツキィーーーとやれるのがうれしいですね」と感慨深げだった。広島から聴いてきたパトリック・ユウさんの「ノビツキィーーー」も今日でラスト。なんだか名残惜しい。ファイナルでは「ナッバァーーロッ」(スペイン)や「パパルゥーーカス」(ギリシャ)もぜひ!
ところで、一番名前の読み方が難しいギリシャとリトアニア人が最終日まで残ったわけだが、アナウンスの方はどう感じていたんだろう? 終わったら聞いてみよう。だって「#5ソフォクリース・スコーツァニーティス」なんて舌かんじゃう。「ベイビーシャック」でいいよ。
ファイナルはスペインvsギリシャ――。このカードには、日本の目指すべきスタイルがあふれるほど詰まっている。ファンもプレイヤーも、そんな視点で観戦してみると、発見がいっぱいありますよ!
世界選手権、ずっと試合を観ていたい。終わってほしくない…。





