月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2017.05.25

Bリーグチャンピオンシップファイナル展望

いよいよ5月27日(土)に国立代々木競技場第一体育館で行われるBリーグファイナル。 対戦カードは川崎(全体1位)と栃木(同2位)となった。 あと2日に迫った運命の決戦を3つの視点から解いていこう。 【CS絶好調の篠山を止めるのは?】

チャンピオンシップに入って絶好調なのが、川崎#7篠山だ。 レギュラーシーズンの平均得点は7.5だったが、「後半戦は点を取っていきたい」と話していたように、2桁得点が増え、その意識の高さがこのCSで実を結ぶことに。 クォーターファイナル(QF)、セミファイナル(SF)の平均得点は19.2得点(SFの第3戦は40分間換算)とジャンプアップしたのだ。 栃木#0田臥も篠山を警戒しており、QFで対戦した千葉#2富樫のように本来は2番ポジションである#9遠藤、#11須田が篠山にマッチアップする可能性も。 栃木が篠山に対し、どのような策で止めにかかるか注目したい。   【控え選手の出来】

ここまで勝ち上がってくるクラブだからこそ、控え選手の存在感も大きい。 川崎で言えば、今シーズンは#0藤井が好調で、篠山と2ガードを組む時間帯もあり、しつこいディフェンスとスピードのある2人の存在は相手にとって脅威だ。 また後半に入り、#11野本がディフェンス、リバウンドでチームに貢献しているのは大きなプラスに。 その他#9栗原、#43永吉とディフェンスに精を出す選手をそろえている。 対して栃木はシュート力のある元気印#13渡邊、思い切りの良い攻防を見せる#11須田、大型フォワードの#27熊谷、驚異的なフィジカルでインサイドで得点を稼ぐ#4ギブスと攻防で計算できる選手が多い。 特にこの4選手にはゲームの流れを変えられる攻撃力があり、終盤でも安心してコートに送り出せることが強み。 控え選手で言えば、ディフェンスの川崎、オフェンスの栃木という構図になるだろう。   【“逆転の栃木”その神通力はファイナルでも発揮できるか?】

このCSにおいて、栃木は2度も形勢を逆転し、シリーズをモノにしている実績がある。 QF第2戦、ターンオーバーから千葉に連続得点を許し、2Qが始まって、13-35と22点のビハインドを負ってしまう。 だが、ディフェンスから徐々に千葉の攻撃のリズムを崩し、須田、古川、ロシターの得点、そしてホームのファンの声援が選手を後押しし、4Qには逆転に成功。 そのまま逃げ切ったのだ。 そしてSF第2戦も、3Q終了時に背負ったビハインドは19点。 しかしここで控え選手が奮起し、熊谷の7連続得点などで一時逆転に成功。 この試合では敗れたものの、栃木のスタートがベンチに退いていた間に、三河の#6比江島、#14金丸の出場時間が伸び、体力を削ったことで、第3戦の勝利をもたらした。 ファイナルの舞台・代々木第一体育館は中立地とはいえ、熱狂的な栃木ファンが会場を埋めつくすことが予想される。 これまで同様、そのファンの声援を一身に受け、栃木は勢いに乗ることができるか? 泣いても笑ってもファイナルは1試合のみ。 勝利の女神はいったいどちらに微笑むのか? なおファイナルはフジテレビ系列の地上波を含め、スポナビライブ(インターネット配信)、スカパー!Bリーグセット(FOXスポーツ&エンターテイメント、J SPORTS(衛星放送)、NHK(BS-1)でも観戦可能だ。

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