月刊バスケットボール6月号

技術&戦術

2021.02.16

藤田 将弘氏(日体大男子監督)が語る 「オフェンスの考え方とオフェンスの組み立て方」とは?①

【スペシャルインタビュー①】

 

 オフェンスと言っても、5人の選手が思うまま勝手に動いていても、確率の高いシュートは決めることはできない。バスケットボールのオフェンスをどのように考え、それを組み立てていくのかを整理していかないと、コーチも選手も頭を抱えるだけ。それでは一体、どのようなプロセスやルールでオフェンスを5人が実行していくのか…藤田氏に、オフェンス考え方や組み立て方、そして簡単なルールを用いたオフェンスなどについて聞いてみた。

 

オフェンスは味方との位置関係を理解することから始まる

 

【オフェンスは『頑張れ!』『走れ!』だけでは難しい。選手間での共通理解が必要】

 

――得点するためのオフェンスとは、どのようなものだと考えていますか?

「バスケットボールという競技の特性は、『ボールをリングに入れること』で、そしてその確率を求めていくスポーツです。ネットを挟んだネット型の競技とは異なり、選手と選手が常に対峙しています。自分の思いどおりにいかないことが圧倒的に多く、意図的に有効的なスペースを作らねばなりません。リングに向かってアタックするのであればリングから離れた所、また身長が高かったりパワーがあったりする選手はリングに近い所でボールを受けられるという準備が必要となってきます。そして、パターンオフェンスとフリーランスともにメリットとデメリットがあると思っています」

 

――高校や中学、ミニバスと年齢が下がるほど、フリーランスでのオフェンスは難しくなりますよね?

「言葉で表現するのは難しいのですが、まず味方(チームメイト)との位置関係を理解させることからです。加えて、ボールの位置とリングの位置も理解できるような、ある程度、決まったポジション(場所)で固定して教えます」

 

――『味方との位置関係』とは、選手と選手の距離のことですか?

「隣の選手との距離が、だいたい4~5mぐらい離れていることです。これが良いスペーシング、隊形につながっていきます。しかし、試合では選手が動くので、そのスペーシングがいろいろと変化していくのです。ここにプレーの原則と、ある程度のルールが必要となってきますので、その部分は各コーチの描くスタイルや選手、対戦相手などを考えていく必要があります」

 

――単純にスペーシングと言えば、3アウト2インや4アウト1イン、今NBAで盛んに行われている5アウトなどがあります。これらをベースに考えていくということでしょうか?

「どれが良いかは一概には言えません。3アウト2インや4アウト1インなど、それぞれにメリットとデメリットがあるので、チームの選手や特徴を考慮した方が良いと思います。もちろん、コーチの好みもあります」

 

――簡単に言えば、コーチはアウトサイドが3人なのか、4人なのか、5人なのか…を決めた方が良いですか?

「決めた方が選手たちは理解しやすいと思います。『頑張れ!』『走れ!』だけでは難しいですね(笑)。バスケットボールはチームスポーツですから、自分たちがこれから行うオフェンスを選手間で共通理解していくことが必要なのです」

※②へ続く

 

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(月刊バスケットボール)



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