月刊バスケットボール6月号

NBA

2024.02.19

リラードが39得点で初のMVP、イーストが過去最高得点で勝利[NBAオールスターゲーム2024]

リラードが初のオーススターMVP獲得


現地2月18日(日本時間19日)、アメリカ・インディアナポリスにあるゲインブリッジ・フィールドハウスでNBAオールスターゲーム2024が行われ、イーストが211-186でウエストに勝利。SNS投票オールスターMVPは、39得点をマークしたデイミアン・リラード(バックス)が初めて選ばれた。

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スーパースターによる夢の競演、まず盛り上げたのは20度目の選出となるウエストのレブロン・ジェームズ(レイカーズ)。ドライブからトマホークダンクを決める。一方、イーストはタイリース・ハリバートン(ペイサーズ)が3本連続3Pシュートを成功。地元スターの活躍に歓声が上がった。
1Q中盤、ウエストはステフィン・カリー(ウォリアーズ)があいさつ代わりの3Pシュートを決めるとジェームズも強烈なトマホークダンクを叩き込む。一方イーストはリラード、ジェイソン・テイタム(セルティックス)がディープスリーを沈めた。終盤、ディフェンスが目立つシーンもあったが、1Q終了時でイーストの53-47というハイスコアとなった。クォーター間にはレジー・ミラー、デトレフ・シュレンプ、リック・スミッツ、メッタ・ワールドピース(元ロン・アーテスト)、ジャーメイン・オニールなどペイサーズOBが紹介されて盛り上がった。



2Qに入ってもアップテンポなオフェンスは変わらず。その中でウエストは速攻でカワイ・レナード(クリッパーズ)がボールをバウンドさせるとジェームズが空中でキャッチしての強烈なアリウープを披露。イーストはトレイ・ヤング(ホークス)がケビン・デュラント(サンズ)の股抜きをしてのレイアップを見せると、そのヤングがバックコートからパスを出してヤニス・アデトクンポ(バックス)がアリウープを決めてみせた。その後も互いにシュートを決め合う展開となり、ハーフタイムでイーストの104-89というスコアになった。イーストではリラードが22得点、地元ハリバートンが18得点、ウエストはデュラント、カリーが共に12得点をマークしている。

ハーフタイムショーではジェニファー・ハドソンが歌を披露。そしてMVP争いがどうなるかが注目される後半がスタート。ウエストのシュートがリングに弾かれるのに対して、イーストはリラード、ハリバートン、テイタムの3Pシュートを沈めてリードを広げていく。リラードは残り7分を切ったところでハーフコート・ショットをスウィッシュ。これには歓声が上がった。そして3Q中盤には3日前にペイサーズが銅像制作を発表したインディアナポリス出身の殿堂入り選手オスカー・ロバートソン(元バックス)を称える時間が設けられた。

結局。160-136とイーストのリードで3Qを終了。オールスターゲーム最高得点は2016年開催でオールスターウエストが記録した196。その更新が期待された4Qも互いにテンポよくシュートを決めていく。このクォーター、盛り上げたのはカール=アンソニー・タウンズ(ウルブズ)で、コンテストのような派手なダンクを披露した(試合終了間際、レッグスルーダンクは失敗)。
残り2分を切ったところで、ジェイレン・ブランソン(ニックス)が3Pシュートを決めて197点と記録更新。さらにハリバートンがプルアップ3Pを決めて200点に到達させた。その後も得点を積み重ねて最後、リラードがハーフコートショットを決めて終了。211-186 でイーストが勝利した。イーストではリラードが39得点、ジェイレン・ブラウン(セルティックス)が36得点、ハリバートンが32得点と3人が30点台をマーク。ウエストではシェイ・ギルジャス=アレクサンダー(サンダー)が31得点とチームを引っ張った。オールスターMVPにはリラードが選ばれた(ハリバートンに取ってほしかったのか、アリーナにはブーイングもあった)。



2018年よりキャプテンが選出選手をドラフトしてチームを作り、最後はターゲットスコアに早く達したチームが勝利する形になっていたオールスターだが、アダム・シルバーコミッショナーが、もっと競うシーンが必要だと主張し、今年は6年ぶりにイースト対ウエスト、1クォーター12分間という形式での開催となったものの、終わってみれば過去最高の点数に。来年以降、何らかのテコ入れがなされるかもしれない。



文/広瀬俊夫(月刊バスケットボールWEB)

タグ: NBAオールスター・ゲーム

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