月刊バスケットボール5月号

【Vol.5】Shoes Review AIR JORDAN XX3

シューズレビュー4回目は、エア・ジョーダンの背番号(シカゴ・ブルズ時代)、記念すべき23作目、「AIR JORDAN XX3」、デザイナーはかの有名なティンカー・ハットフィールド。 いたるところにジョーダンに関するデザインが散りばめられている「AIR JORDAN XX3」は、発売から7年経った今でも秀逸なデザインであると感じる。パフォーマンスを検証しながら、その秀逸なデザインとともに振り返ってみようと思う。    

        10項目でシューズの機能を考察/検証、所有者の身体、身体能力など、履き心地など個人差がありますので、あくまで参考程度にとどめておいてください。   ・フィット感 7/10 -アッパー全体に施された幾何学模様の刺繍が目を引くアッパー。しかしこのデザインはフィット感を含め、機能性には関与していないように感じる。ただし、シューレースをしっかり締めることで、最低限のフィット感は得られると思う。  

アッパー全体に刺繍された特徴的な幾何学模様     ・ホールド性 8/10 -ライニング足入れの部位に、足の形状に合わせられるようなでっぱり(灰色部分↓)があり、予想以上に足をホールドしてくれる感じがある。    

足入れ部にある、灰色の部分が足首をホールドする     ・トラクション&トランジション 6/10 -サイドステップ、横方向への動きはヘリボーンのパターンが関係しているのかステップがしやすかった。アウトソール部分はかなり大きめなプラパーツのせいで硬めの印象。縦方向にはアッパーから指の付け根にかけての部位が足に食い込み、ソックスに厚さがないと痛いと感じるほどであった。   ・クッショニング 前足部8/10 後足部8/10 -前足部、後足部としっかりパーツが分かれており、両部分ともしっかりとクッションを感じることができた。    

    ・軽量性 6/10 -見た目どおり、素材の重量をしっかり感じた。フィット感が良いのが実際着用するとそこまで重さを感じることはないが最近の軽量シューズと比べるとこの点数となった。   ・グリップ 7/10 -アウトソールはジョーダンの指紋からデザインされている。通常のヘリンボーンパターンと違い、指紋をデザインとしているので、親指の付け根に向けて円を描いている特徴的な形状、全体的にグリップは良いと感じた。ただ、中足部に大きく配置されているプラパーツが、コートと接地するとスリップする印象があった。    

ジョーダンの指紋をデザインしているアウトソール     ・通気性 5/10 -アッパー全体をヌバックのアッパーで覆っており、シュータン部分以外には通気孔がない為、非常に蒸れると感じた。    

    ・耐久性 8/10 -ソールもアッパーも基本的には頑強な作り、デザイン要素なのでシューズの機能に問題はないが、アッパーの刺繍がこすれると切れてしまう。   ・屈曲性 7/10 -ソールの中足部に大きく配置されたシャンクプレートとプラパーツによりネジレは防止されている。しかし、アッパーの後ろ部分から指の付け根部分にかけてサポートするプラパーツのせいで足の屈曲を妨げている印象があった。    

つま先のパーツにはジョーダンのサインが刻印されている     合計 70/100 記念すべき23作目のAIR JORDANは機能性よりもデザイン性を非常に重視しているように感じた。ただ、AIR JORDANは機能やデザインだけではない魅力を感じた1足でもあった。カラーも多く発売されたが、限定カラーに関しては非常に足数も少なく国内で手に入れるのは至難であった。    

シュータン裏にはジョーダンの指紋が刻印されている  

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