月刊バスケットボール5月号

Bリーグ

2017.10.13

【B.STARS Vol.4-①】比江島 慎(シーホース三河)

ファイナルのステージが最も似合う 得点嗅覚が冴えた点取り屋   シーホース三河#6/190cm/SG/1990年8月11日生まれ/青山学院大  

    ミニバス時代から目を引く存在 中学3年の全国大会は語り草に    振り返れば、比江島は常にスポットライトの当たる場にいたと言っていいだろう。    激戦区福岡県を勝ち抜いて小学6年生で出場した全国小学生大会では、エースとして活躍し優勝。ドライブでひらりと相手をかわして得点する独特のリズムは、当時も今も変わらない。    そして中学3年生のときには、百道中のポイントゲッターとして全国中学生大会(以下全中)に出場。この全中、比江島は約5か月前に行われたジュニアオールスター(都道府県対抗大会)で福岡代表の主力として優勝を飾っていたこともあり、『福岡の比江島』としてバスケット関係者に広く知られる存在になっていたが、決勝トーナメント2回戦で重度のねんざを負ってしまう。    そのため比江島を欠いた百道中は劣勢となるが、歩くだけでも痛い比江島は、「このまま終わったら一生後悔する」とコートに戻ると、4Q終盤、スティールからシュートを捻じ込み、これが決勝点に。手負いのエースがチームを勝利へと導いたのだった。翌日の準決勝では、足の状態が思わしくなく敗れはしたが、その勝負強さ、そしてドラマチックな活躍は大きなインパクトを残し、今でも中学バスケット界の語り草となっている。     洛南高では冬の3連覇を達成! 青山学院大でも数々の栄冠を手に!!    中学で全国区となった比江島が、高校の進学先として選んだのは京都の名門・洛南高。鳴り物入りで入学すると、その期待に応え1年生から主力として試合に出場すると、在学中、冬のウインターカップでは負けなしの3連覇。軽やかな“ステップ”からのドライブ、ここぞという場面で決める3Pシュート、そして何より大舞台で活躍する“何かを持っている男”比江島は、3つの優勝に貢献しただけでなく、3年生のときにはクロスゲームの残り22秒、「あそこで決めてこそ、エースとしての役割を果たせると思った」と、点差を4に広げる決定打を沈めている。  

洛南高時代    そして洛南高卒業後、青山学院大の門を叩いた比江島は、2年、3年のときに全国各地の大学が集って真の日本一を決めるインカレで優勝。4年時には学年が一つ下の田中大貴(A東京)擁する東海大に決勝で敗れたものの死闘を演じたことで、この大学時代に比江島の評価はさらに高くなっていった。    そして満を持して三河に入団した後は、リーグ戦(NBL)とオールジャパンで1度ずつ栄冠を獲得。これまで、バスケット人生の節目節目で常に主役の座に位置してきたのが比江島なのだ。   (つづく)   ▼月刊バスケットボール編集部員が語る“比江島 慎”のここに注目!! https://sports.mb.softbank.jp/vod/player/14334  

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